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あいまいな旅行記 南伊豆で外国人旅行者を見ない、下田温泉から熱川温泉へ①

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 新宿駅から小田急とJR、伊豆急の普通列車を乗り継いで、13時過ぎに伊豆急下田駅に着いた。家を出てから4時間半くらいかかった。新幹線も特急も使わないと、このくらいかかる。

 JR伊東線も伊豆急線も海の景色がいい。普通列車は海側がボックス席で山側はロングシートだった。熱海駅始発に乗り換えたとき、平日で乗客は少ないけど、どの4人がけボックス席にも、ちょうど1人ずつ隣に荷物を置いたりして先客が座っていた。

 どうしようかと思いつつ、「景色が見たくて」と断りながら、先客の女性の対角の席に座らせてもらうと、「いつも見ている景色だから」と窓側の進行方向の席を譲ってくれて、お言葉に甘えた。孫の顔を見に埼玉に10日間いて、稲取温泉に帰るところ。人が多くて、小田原まで戻ってきてほっとしました。

 下田行きの目的は1年ぶりの温泉、水仙まつり、下田公園、ペリー関連施設の見学など。海に向かって歩いていくと観光案内所があって、幾つかの地図とパンフレットとアドバイスをもらった。初日に行こうと思っていた了仙寺の黒船博物館は水曜日が休館だと知って、翌日に変更。海沿いというか川沿いで、下田公園を目指した。

 途中でネットで見ていた公衆温泉浴場昭和湯を確認してから、ペリーロードの手前を左に曲がるとペリー上陸の地というのがあった。江戸末期、出島を除いて日本で最初に外国船に開かれたのが下田港で、ペリーはこのあたりに上陸したそうだ。2024年でも東京からこんなに遠い下田を、江戸幕府が最初の開港地に選んだ気持ちが分かる。

何度も紹介してきたのに来たのは初めて、これが下田公園か

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ 下田公園のアジサイの道
下田公園のアジサイの道

 少し行くと下田公園の正面入り口があった。下田公園はアジサイが有名で、梅雨時に行われるアジサイまつりのことは、何度も記事で紹介してきたけど、来るのは今回が初めてだった。下田には20回くらい来ているのに。

海に突き出た岬の公園で、戦国時代に築かれた山城、下田城跡でもある。ということで暫く上ると開国広場があった。アジサイまつりの紹介で開国広場から何分くらいで周遊できるとか書いてきて、ここが開国広場か。散策路に観光客はいなくて、ときどき散歩をする地元の人とすれ違う。

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ 展望台から望む下田海中水族館
展望台から望む下田海中水族館

 左右には冬枯れたアジサイが連なり、幾つかは茶色のドライフラワーとなって残っていた。ここはVRのゴーグルを付けたつもりで、紫や白、青色のアジサイの中を歩いていく。

 下田城跡の天守台跡を見たり、空堀を見たりして歩くと、いくつかある展望台の1つに着いた。沖に伊豆七島のいくつかを望み、眼下には下田海中水族館が見える。深い入り江を利用した水族館で、とてもチャーミングに見える。目を凝らすと入り江にイルカが泳いでいるのが見えた。

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ 入り江の水族館を泳ぐイルカ
入り江の水族館を泳ぐイルカ

 観光案内所の人に水族館は中に入らなくてもイルカが見えますよと教えてもらっていたから、離れた展望台からでもイルカに気がついた。坂を下った入り江からはイルカが近くに見えた。

 ここから宿泊先の伊東園グループの下田海浜ホテルまでは、海沿いの遊歩道がある。10年ほど前に泊まったときは、逆方向に遊歩道を歩いて水族館に行った。それが土砂崩れで3年ほど通行止めになっていて、昨年、再開通したんだそう。

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ 岬をまわる遊歩道
岬をまわる遊歩道

 海が近くて、柵もない、いい遊歩道だ。陸側に吹き付ける風が強くて、時々、遊歩道に波がかかっている。新潟の日本海沿いにある親不知・子不知を思い浮かべながら、波をよけて走り抜けた。ちょっと濡れるかも知れない程度で、危険はありませんよ。

 ホテルにチェックインしてすぐに、歩いて10分ほどの昭和湯に入りにいった。切通しを歩きながら、津波が来たらどこに逃げようかと、あたりを付ける。海辺に立つ6階建てくらいのホテルを垂直避難するか、切通しまで逃げるか。切通しの一番高いところで標高30メートルくらいだろうか。その上に民家もあって、さらに小高い山に続いているから、こちらがよさそう。2011年以降、子ども連れで旅行する時、特に海辺の時には、自治体が公表しているハザードマップを見るようになった。能登半島地震があったばかりだし、今回も見てから来た。

昭和湯では番台で450円払い、カランで髪を洗った

 温泉は好きで、仕事がら温泉にはうるさくなってしまった。大きな宿泊施設の温泉には、あまり期待してなくて、ここならオリジナルな下田の温泉に入れそう。450円。番台でお金を払う。シャワーはなく、お湯と水のカランがあるのも、とても懐かしい。

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ なまこ壁がおしゃれな昭和湯
なまこ壁がおしゃれな昭和湯

 後からお風呂セットを持って入ってきた地元の人の様子を見ると、湯舟から洗面器でお湯をすくって、かけ湯をするのもオーケーらしい。温泉は信頼感があって、これが無色無臭が特徴だという下田の温泉なんだろうと納得した。湯舟は深くて、浴槽内の足置きに座るか、肘を浴槽の縁にひっかけて中腰で入浴した。

 ホテルはいつも楽天トラベルで予約するけど、直予約は500円ほど安くて、2食付きで7500円くらいだった。これに夕食はアルコールも含めて飲み放題で、客室はオーシャンフロント、こんなテラスまで付いている。最近、リニューアルもしていて客室にもウォシュレット、そして全室禁煙で嬉しい。

あいまいな旅行記 下田温泉から熱川温泉へ テラスまで付いている
オーシャンフロントでテラスまで

 浴場は男女入れ替え制で、内湯と露天風呂があった。内湯と露天風呂が付随しているときは、内湯の方を信用している。塩素臭もなく、さっき入った昭和湯と変わらない温泉で嬉しかった。露天風呂は頭の寒気が気持ちよかったけど、お湯は内湯がよかった。

 指定の時間に行くと、レストランは老人会の食事会かと思うほどに年配の人たちばかりだった。年配の男の1人客が多かった。翌朝の朝食の、ある時間帯に数えると9組中、年配の母娘1組のほかは、自分も含めて8組が男1人だった。若い人をほとんど見ない1日だった。そういえば熱海駅を出てからは外国人旅行者を1人も見ていない。宿泊客にもいなかった。(つづく)

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