普段生活する場所にも、数多くの秋景色はある。昨今問われている着地型観光は、その範囲が広がるほど、情報量や精度が低くなる。一人の人間が、しっかりと情報を精査し発信できるのは、自らの生活拠点から30分圏内と考える。地域住民が、このように着地型観光コンテンツを作り、同心円状に多くの方々が関わるようになれば、その地域の観光力は高まると考える。
今回は、そのような場所を紹介したい。
荒川区役所は、区の中心に位置する。現在の庁舎は、1968年に竣工した建物、もうすぐ還暦を迎える。そのため、2034年度に向けて、新庁舎の建設が計画されている。建設予定地は、隣接する荒川公園である。
さて、荒川公園は、四季それぞれに地域住民の憩いの場となっている。夏の暑さを噴水によって涼を求める人々や囲碁、将棋にいそしむ方々も少なくない。南側に広がる公園ゆえ、昼間の時間帯は日差しがたっぷりと降り注ぐ。特に晩秋には、木々が朱色や黄色に変わり、ほっとする空間・時間を共有できる。
多くの住民が訪れたくなる場所に
東京の町は、比較的、緑が多い町だ。23区の区庁舎のほとんどが、ただ単に行政手続きをするだけの場所から住民が憩う空間へと変化をしている。公園を活用した地域イベントが行われることもあり、新庁舎の供用開始時には、地域住民が楽しみを共有できる新たな公園を造成してほしいと考える。
住む人、訪れる人、双方が満足できる役所への変貌、わが町の将来、期待感満載である。



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取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長