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航空需要2月は6.1%増、中東情勢で先行きに影

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国際航空運送協会(IATA)は3月31日、2月の航空需要と長期見通しを公表した。2月の需要は前年同月比6.1%増と堅調に推移した一方、月末に発生した中東情勢の悪化により、今後の動向は不透明感が強まっている。

2月の世界の旅客需要(有償旅客キロベース)は前年同月比6.1%増となった。提供された座席数に飛行距離を掛けた供給量は5.6%増でだった。

搭乗率は81.4%と2月として過去最高を更新した。国際線は5.9%増、国内線は6.3%増といずれも伸び、春節(旧正月)による需要増や中国国内市場の回復が全体を押し上げた。

ただ、これらの実績は中東情勢の影響が本格化する前の数値となる。イランを巡る軍事衝突の発生を受け、航空業界では燃料価格の上昇や運航ルートの変更、減便などの動きが出始めている。3月の供給の伸びは減速しており、航空各社はコスト増への対応を迫られている。

燃料費の上昇は運賃の値上がりにつながる可能性があり、旅行需要、とりわけレジャー層への影響も懸念される。訪日客を含む国際旅行市場にとっても、航空運賃の動向は需要を左右する要因となる。

一方、長期的には航空需要の拡大基調は変わらない。IATAは世界の航空需要が2050年までに現在の2倍以上に増えるとの見通しを示した。中位シナリオでは、旅客需要(RPK)は2024年の約9兆人キロから2050年には約20.8兆人キロへ拡大し、年平均3.1%で成長すると予測する。

地域別ではアジア太平洋やアフリカが高い伸びを示す見通しで、人口増加や経済成長を背景に需要をけん引する。一方、欧州や北米は比較的緩やかな成長にとどまるとした。

足元では需要は堅調に推移しているが、中東情勢を背景としたコスト上昇と供給制約が今後の航空市場に影を落とす可能性がある。長期的な成長期待と短期的な不透明感が交錯する局面となっている。

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