由布島は、八重山列島の一つ。西表島の東に位置する周囲2kmの島だ。そして、島全体が亜熱帯植物楽園になっている。住民が15名に対して、ピーク時の観光客は1,000名以上になる観光島だ。しかし、植物園で飼育される水牛の方が人よりも多く、水牛の島とも言われている。
西表島との間は満潮時でも1mほどの深さ。そのため、移動手段は水牛が主流だ。潮位が低く波が静かな時は自動車や徒歩でも渡れる。まさしく、移動手段が観光コンテンツになっている。また、電気も西表島から配電されるので、海を渡る電柱も見える。
さて、旅行会社のツアーは、八重山諸島を二日間ぐらいで周遊する。そのため、由布島に立ち寄るツアーは少ない。一方、宮古島や八重山諸島は、来訪客のロングスティを目指している。ゆっくりと巡ると、大自然や沖縄独特の建造物、青い海と白い海岸線など、日本の西端を堪能できる。
疾風の如く、見て回るだけが旅行ではない。そう考えると、西洋人がバカンスで長期休暇を楽しむように、新たな観光の在り方を実践できる場所に変化していくのであろう。離島観光をもっと楽しんでみたいものだ。
(2014.04.18.撮影)
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取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長