宮古島は、八重山諸島と肩を並べる沖縄県の離島観光のメッカ。石垣島にはゴルフ場が無いため、ゴルフ観光を目的とされる観光客は、宮古島を目指す。
その南東端に位置する東平安名崎(ひがしへんなざき)は、水平線に向かって白亜の灯台が突き刺さる。そして、見学できる灯台として上層部まで昇ると、320度の海上パノラマが眼前に映し出される。
沖縄県、特に八重山、宮古島はロングスティをその観光目標に置き、誘客に努めている。日本人の観光は、そのほとんどがショートスティだ。その理由は、会社の勤務制度であったり、子供の学校の休みであったり、阻害要因が多い。また、長く滞在し、その土地に触れることが苦手な人種でもある。旅先では、宿泊施設にチェックインしても、部屋に籠りきりだ。ましてや、テレビがないと「つまらない」と言い、同宿の方々と接触は好まない。
旅行の素晴らしさは、地元の方々とのふれあい
さて、昨今、沖縄の離島は、高級リゾートを初めとして、地元の方々との触れ合いを重視した民宿なども、数多く誕生している。また、宮古島では「オトーリ(お通り)」という風習がある。これは、中国から伝わったものだ。乾杯の際に地元の泡盛を回し飲みする。しかし、観光客のほとんどは、飲み潰れることを恐れる。地元の方々との触れ合い、親交を深める素晴らしい儀式であるので、一度は体感してもらいたいものだ。
沖縄本島から約290km、宮古島はここ数年、新たな観光コンテンツも増えている。「東」を「あがり」と言って、太陽の上る方向を指す。朝な夕なに海を愛でる生活、たまには、都会の生活から脱却してみるのも、命の洗濯である。
(2014.04.17.撮影)
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取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長