独自AIによるタクシー相乗りサービスNearMe(ニアミー、東京都中央区)は12月5日、長野県飯山市と長野交通と連携し、冬季観光シーズンの移動需要に対応する新サービス「いいやまライドシェア」の実証実験を、12月12日から開始すると発表した。(写真は今シーズンの営業を始めている野沢温泉スキー場)
冬季の北信地域で課題となっていた広域観光ルートのアクセス改善を図る取り組みで、飯山駅を起点に白馬・妙高・野沢温泉など広域に点在する観光地への移動を効率化する。
北陸新幹線の飯山駅は冬季に多くの訪日客やスキーヤーが訪れるが、需要の集中による一時的な移動手段不足が課題となっていた。ニアミーはこれに対し、専用アプリを通じて出発時間・行き先を事前に指定でき、乗車前に料金が確定する仕組みを導入する。
英語・韓国語・簡体字・繁体字にも対応し、外国人旅行者にとっても利用しやすい環境を整える。
運行エリアは飯山市、中野市、山ノ内町、木島平村、野沢温泉村、栄村を中心とし、出発地または目的地が対象地域に含まれていれば、妙高市、上越市、長野市、白馬村、小谷村など新潟県一部を含む広域への運行も可能。
運行期間は2026年3月31日まで。予約はニアミーアプリで受け付け、仮予約成立後に詳細がメールで通知される。
ニアミーは空港送迎型の「エアポートシャトル」などを中心に事業を拡大している。地方の移動課題や観光二次交通の改善、高齢者の移動支援など、自治体と連携した実証事業にも取り組んでいる。
同社は、「季節や需要変動に左右されない持続可能な移動インフラを構築し、観光地のアクセス価値向上に貢献したい」としている。