【New!トップページ新着コメント欄追加】 学び・つながる観光産業メディア

午年の2026年は滋賀で「馬三昧」、1300年続く馬の歴史と文化を体感

コメント

滋賀県は12月8日、2026年の干支が「午(うま)」となるのを前に、県内各地に受け継がれてきた馬の歴史や文化、体験スポットを広く発信する取り組みを強化すると発表した。

県内には日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニング・センターをはじめ、神社の神事、馬とのふれあい施設など、馬関連のスポットが集積している。

滋賀と馬の関わりは1300年以上前にさかのぼる。奈良時代、天智天皇の時代に日本初の国営牧場が置かれたとされるのが近江八幡市の賀茂神社周辺で、現在も境内では古式競馬神事「足伏走馬」が伝承されている。

毎年5月の賀茂祭で行われるこの神事は、7頭の馬が直線コースを駆ける迫力ある神事として知られる。また、11月には木曽馬など日本在来馬による流鏑馬や競べ馬の奉納も行われ、馬と人が一体となる伝統文化が今に息づく。

近江八幡市では、日本在来馬の保存と普及を担う御猟野乃杜牧場が活動しており、賀茂神社の馬場を舞台に流鏑馬体験や和式乗馬、琵琶湖岸を進む外乗など、滋賀の自然と馬を同時に体験できる。馬神信仰も県内各地に残り、大津市の馬神神社は牛馬の守護神として知られ、競馬・乗馬関係者の参拝も多い。

湖西地域では、高島市の大荒比古神社で毎年5月に「七川祭」が行われ、流鏑馬や奴振りなど勇壮な馬祭りが受け継がれている。湖北地域には馬頭観音信仰が今も息づき、平安・鎌倉期の馬頭観音像が地域の人々により大切に守られている。

メタセコイア並木近くには2025年開業した「メタセコイアと馬の森」がある。並木道を馬車や乗馬で巡る体験のほか、引退競走馬やミニチュアホースとふれあえる施設、馬を眺めながらくつろげるカフェも備える。

メタセコイア並木を馬車や乗馬で散策

歴史資産としては、彦根市の彦根城馬屋が全国で唯一現存する近世城郭の馬屋として国重要文化財に指定されている。江戸時代、井伊家の藩主馬を収容したこの馬屋は、当時の馬政や城下町の実態を今に伝える。

現代の「馬のまち」といえば栗東市。JRA栗東トレーニング・センターには2000頭を超える競走馬が在厩し、西日本競馬の中枢を担っている。街中には五冠馬シンザンの像や馬モチーフのマンホール、道路標識なども見られ、馬文化が日常に溶け込む。

大津市のラクエドラゴン・ホースパーク内カフェでは、棚田と馬場を望みながら過ごせる「馬カフェ」として来訪者を迎えている。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/