室町時代の山口は、守護大名の大内氏が、京都をはじめ朝鮮半島や中国大陸から様々な文化、学問、宗教を取り入れ、西国一といわれるほどの経済的発展とともに文化あふれる個性的なまちづくりを行いました。
また、応仁の乱以降、京都が荒廃する中で、大内氏は、雪舟をはじめ多くの文化人を庇護し、当時の日本文化の伝統を引き継ぎ、新たな文化を創造する役割を果たしていました。当時の山口の繁栄ぶりは、16世紀中頃の史料である宣教師サビエル(山口では「ザビエル」ではなく「サビエル」と呼びます)の書簡においても、「日本で最強の領主(大内義隆)がいる」「一万人以上の人々が住み」と紹介されるほどでした。
山口の今を生きるわたしたちは、この大内文化に息づく進取の気風を土台に、山口市に脈々と伝わる歴史や文化を掘り起こし、次代に伝え、このまちに住むことへの誇りを醸成するとともに、新しいものとの融和をはかりながら、新大内文化を創造しようと、国内外から縁あるアーティストを山口にお迎えしています。
その一人が、イタリアのムラーノ島在住のヴェネチアンガラス作家土田康彦さんでした。出会いはちょうど10年前。彼はまた、世界中のセレブが訪れる老舗レストラン「ハーリーズバー(ヴェネチア)」で修行を重ねた料理人の顔を持つ異色のアーティストです。その土田氏が山口を訪れ、歩き、食べ、地域の人々と交流をするうちに、新しい料理や食事のスタイルが生まれました。まさに、新しい価値を創造する旅でした。
旅の様子はこちら・・・
https://www.yamaguchi-x.jp/works/2012-01.html
この旅を記録した映像作家は、その後、8年間、土田氏の創作活動を追い続け、ドキュメンタリー映画を完成させます。
今度はその映画が海外に渡り、11の国際映画祭でセレクト、5つの受賞を果たしました。いよいよ今年の6月9日(本日)から、日本で順次公開されます。
映画はこちら・・・
映画になるような旅を、してみませんか。~おいでませ、山口へ~
(見出し写真の説明です)
「12月、山口市はクリスマス市になる」ことを祝し、
毎年12月1日、山口サビエル記念聖堂で「やまぐち光誕祭」が行われる。