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第6回「地域団体商標」活用事例(水産物編)

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 前回に引き続き地域団体商標の活用事例を紹介させていただきます。

 第2回目は北海道の「枝幸ほたて」(えさしほたて)の活用事例です。

「枝幸ほたて」の特徴

 枝幸ほたては、底質が岩盤ではなく柔らかい漁場で育てるため、貝殻が薄く、貝柱に栄養が注がれることで、食感が良く肉厚な身に育つことが特徴です。また、「育てる漁業」へのこだわりがあり、枝幸町のほたて漁は育てた稚貝を海に放流し、海底で数年成長させて漁獲する地撒式で、漁場を4つに区切り、1年毎に漁場を変えて3年間の自然生育を行った4年貝を漁獲する「4輪採制」を導入しています。

地域団体商標取得の経緯

 枝幸町では、毎年3万トンを超えるほたての水揚量を記録し、枝幸町の経済と雇用を支えています。この産業の持続的な成長を目指し、高品質化を図るための衛生管理体制を確立すると共に、並行して国内消費拡大と海外輸出増大を図るため、ブランド化に着手しました。そこで、「ほたて」でまだ登録のなかった地域団体商標を取得しようと考えました。

 登録までの間、各種イベントでの販売出展、ふるさと納税返礼制度の活用、オンラインショップの実施など、消費者との結びつきを拡大し、今では、「枝幸ほたて」のリピーターも増えてきて、ブランドとしての価値を向上させています。さらなるブランド価値の向上のために漁協と行政の協力体制が築かれています。

行政も協力して地域団体商標をアピール

 獲れたほたては、市場を通して、全国の消費者のもとに運ばれていきます。そのため、消費者の方々まで「枝幸ほたて」として流通させることは難しい状況にありました。そこで、「枝幸ほたて」という名前のまま消費者に届くように、ふるさと納税の返礼品とするなど、行政と協力した取り組みを進めています。

 地域団体商標の取得を機に、ふるさと納税の返礼品とする際に共通して使用する「地域団体商標マーク」入りの出荷箱を作成し、消費者に安心して、選んでいただけるように、「国のお墨付き」を得た産品としてPR をしています。このPR により、ふるさと納税額が年々伸びてきているだけでなく、ふるさと納税がきっかけで、直接購入を行うようになった消費者もおり、国内消費拡大にもつながっています。

 さて、次回の第7回は、「地域団体商標」活用事例(加工食品編)についてお話します。

★地域団体商標制度や登録産品に関して詳しく知りたい方はこちら!

https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/chidan/index.html

寄稿者 特許庁 商標課地域ブランド推進室

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