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人力で楽しむスポーツをストレスなく楽しめるように~ジャパンエコトラック

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 皆さま、初めまして。 大阪府池田市を拠点に地域活性化の活動に取り組んでいます梅阪(うめさか)と申します。 元ANAグループ会社にて国内外の旅行商品の企画や路線キャンペーンなどを主に仕事としていました。

ガイドとめぐるいけだレトロおさんぽ
ガイドとめぐるいけだレトロおさんぽ(2024.11.30.開催予定)

 現在は、退職後地域活性化(観光面を含めて)の会社を立ち上げ、「ジャパンエコトラック推進協議会」の推進委員も兼任いたしております。 どうぞよろしくお願いいたします。

ジャパンエコトラックの活動について

 今回は、ジャパンエコトラックの活動(以下、英語表記のJapan Eco TrackよりJETと略します)を推進委員としての立場で、伝えしたいと思います。

 皆さんは、JETの取り組みについてご存じでしょうか?

 よく名前から「トラック(車)の協議会の活動ですか?」と聞かれます。JETでのトラックは 「道」「ルート」の意味です。

「トレッキング・サイクリング・カヌーなど人力による移動手段で、日本各地の豊かで多様な自然を体感し、地域の歴史や文化、人々との交流を楽しみながら、旅をする新しい旅のスタイル」と説明しています。

(JET HPより設立趣旨を引用)

スイスモビリティとは・・・

 JETの活動開始につきましては、アウトドアの総合メーカー「モンベル」社の創業者である辰野勇氏の提唱によるものです。辰野氏は、1969年にアイガー北壁に当時世界最年少で登攀して以来、スイスと関係深い方です。そして、人力で楽しむアウトドアスポーツをストレスなく楽しむスイス式エコ観光の取り組み「スイスモビリティ(Swiss Mobility)」の考えを、日本式に導入を図るために、JETをスタートしました。

 「スイスモビリティ」とは、徒歩・自転車・カヌーのような人力で楽しむスポーツをストレスなく楽しめるようにするものです。そして、観光インフラとネットワークを構築して、現場では装備と運送手段の提供が求められています。2011年には約600億円の収益がありました。

 また、ヨーロッパ内で、国をまたいでの装備貸出・受取システムは、当初は観光案内所が請け負っていました。その結果、その進化した考え方が国の枠を超えて協力するDMOにつながったと記憶しています。

 例えば、サイクリングを楽しんだ後に、連続してカヌーの川下りを楽しみたい場合を考えてみましょう。自分では、カヌーの道具は運ぶことができません。そのため、サイクリングの到着地点に自分のカヌーで使う荷物が先送りすることや、現地ですぐにカヌー用品がレンタルできるようなシステムを指しています。

サポート機能が充実すれば、新たな旅行形態が生まれる

 つまり、このようなサポート機能が充実すれば、より多くの方が利用できます。そして、同じ道を往復しないため、ルートに飽きることはありません。また、身軽な旅行形態は、飲食や買い物を楽しむこともできます。

イメージ図(北海道版スイス・モビリティ研究会より)
イメージ図(北海道版スイス・モビリティ研究会より)

 JETの活動は、2015年に鳥取県よりスタートしました。そして、2024年11月現在、全国で37箇所が登録されています。登録地も行政の枠を超えて協力をする、まさしく、DMOの取り組みとして広域連携を図っている地域もあります。

JETの取り組みはこちらから(https://www.japanecotrack.net/concept)

JETのロゴ

 次回は、JETの前身としての「SEA TO SUMMIT」について述べたいと思います。

寄稿者 梅阪雅雄 合同会社GO-ON 代表

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