学び・つながる観光産業メディア

国連世界観光機関、「Best Tourism Villages 2025」を募集、これまで日本からは8地域認定

コメント

 国連世界観光機関(UN Tourism)は2月5日、「Best Tourism Villages 2025」の募集を開始した。

 持続可能な開発と包括的な成長の促進を目的に、農村地域の観光振興を支援するもので、文化・自然遺産や地域の価値、持続可能な観光実践を評価し認定する。2021年の開始以来、これまでに100カ国以上から800件を超える応募があり、現在、「Best Tourism Villages」ネットワークには世界約60カ国から254地域が加盟、このうち180以上が正式に認定、70が支援プログラムに参加している。

 募集に当たってUN Tourismのズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長は、「この取り組みは、観光を通じた経済成長や文化の保護、地域社会の発展を促進するものだ。各地の村々が独自の資源を活かし、地域の伝統を守りながら持続可能な成長を遂げることを期待している」と述べた。

 応募はUN Tourism加盟国の各国観光当局を通じて行われ、締め切りは5月19日。選ばれた地域は、2025年第3四半期に開催されるUN Tourismのイベントで発表される。審査は、文化・自然資源、持続可能性(経済・社会・環境)、観光開発、ガバナンス、インフラ、安全性など9つの基準に基づいて行われる。

 制度は「Tourism for Rural Development Programme」の一環として、農村開発と地域の持続可能性向上を目的に展開されている。認定された村々は、文化・自然遺産の保全や地域社会に根ざした観光推進の成功事例として位置づけられる。認定基準を満たさなかった村には、改善支援プログラムを提供し、強化を図る。さらに、認定村や支援対象の村が参加するネットワークを通じ、知識共有や協力関係の構築を促進する。

 日本からはこれまでに、北海道ニセコ町(2021年)、京都府美山町(2021年)、北海道美瑛町(2023年)、宮城県奥松島地区(2023年)、長野県白馬村(2023年)、岐阜県白川村(2023年)、山形県西川町(2024年)、鹿児島県天城町(2024年)の8地域が認定されている。奈良県明日香村は、認定を目指す「アップグレード・プログラム」に選定されている。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/
/