名鉄観光サービスはこのほど、「元船乗り」というユニークなキャリアや知識を持つ人材を観光人材として活用するなど、船上案内やガイド養成を行うとともに、「商業の港・横浜」の魅力を引き出す取り組みとして「横浜新発見! 真の横浜港を知る。『元船乗り』といく、横浜港スペシャルツアーとガイド養成プラットフォーム造成事業」を展開している。2025年1月21日には横浜港専門「ポートガイド」の養成講座、2月7日には「横浜港スタディーツアー」を実施するなど、元船乗りの人材(一等航海士等)を初めて観光に活用。今後はニーズを見極めながら、インバウンド対応への発展を検討するなど、状況に応じた展開を予定している。
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同事業は、観光庁が2025年度に推進する「地域観光新発見事業」の一環として実施。同事業では、港街横浜が持つ観光のイメージに加え、「商業の港・横浜」の魅力を引き出す取り組みを展開。新たな観光コンテンツに育てるため、かつて外航船舶で活躍した元船乗りを観光で活用している。
神奈川県横浜市にある横浜港は、美しいベイブリッジが港を跨ぎ大型外航客船が数多く接岸する「港横浜」の観光地としての知名度は日本有数であるが、日本経済を支え貿易・商業の港としての側面に関しては横浜市民・観光客の認知度は極めて低く、業界の人材獲得にも影響を及ぼしている。受け入れ側では「観光」や対外的なPR活動などを行っておらず、港のインフラや人材をどう観光に活かすかが重要な課題となっている。
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同社は、「元船乗り」というユニークなキャリアや知識を持つ人材を観光人材として活用し、船上案内やガイド養成に乗り出した。事業においては、部分的かつ市民向けのみに実施している港湾関係のツアーを統合し、市外に向けて情報発信することで観光客を呼び込む取り組みを展開。2025年1~2月には、元船乗りといく横浜港スペシャルクルージングや横浜港専門ガイド「ポートガイド」に対する付加価値向上プログラムとして養成講座、元船乗り&ポートガイド付き、横浜港スペシャルツアーの造成・販売を実施している。
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「『商業の港・横浜』の認知度や人気が高まり業界の人材獲得につなげる好循環を生み出すことで課題を解決していく」と同社。今後は、元船乗り人材の募集・拡大をりながら英語対応を視野とした講座の強化をするほか、インバウンド向けツアーを実施・販売しツアー収入や消費拡大につなげていく計画だ。
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