木曽三川、輪中地帯に位置するなばなの里は、花をメインにしたテーマパークだ。2004年からイルミネーションイベントを継続して催している。そして、その規模は日本最大級と言われ、冬季閑散期の誘客向上を目指したものだった。しかし、今では開催期間がゴールデンウィークを越えるロングランイベントに成長している。
さて、園内に入ると、チャペルと池に映える夜の彩りが迎えてくれる。イベント初期から継続されているものだ。広大な敷地には、富士山やオーロラ、天の川や日本の四季のイルミネーションが、年々グレードアップしている。
また、近隣観光施設との関連性を重視している。お客様の利便性を高めるため、近畿日本鉄道が、開催時期には最寄の長島駅に急行を臨時停車する。地域全体がイルミネーションを盛り上げているのだ。
LEDビジネスは、過当競争の時代へ
青色LEDの誕生によって、ライトアップ・イルミネーションイベントは過当競争の時代だ。かつて、ノウハウビジネスとして参入企業は少なかった。しかし、地域の企業も学習を重ね、参入障壁が低くなっている。
そのため、お客様を飽きさせず、毎年お越しいただく努力が必須だ。コンテンツのブラッシュアップ、来場者利便性の確保など、やるべきことは数多い。なばなの里を経営するナガシマリゾートは、メインイルミネーションに力点を置き、毎年「あぁ」という仕掛けを披露してくれる。
それが、日本最大級と言われる謂れでもある。
(2017.03.16.撮影)
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取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長