UN Tourism(世界観光機関)は、アフリカと南アメリカの観光協力を推進するため、4月8~10日、ザンビアの「ビクトリアの滝」の観光地リビングストンで、第2回「アフリカ・アメリカサミット」を開催した。
両地域の加盟国がドミニカ共和国で署名した「プンタ・カナ宣言」に基づき、観光分野における南-南協力を確認。初回の成果を踏まえ、今回のサミットでは、イノベーション、技術協力、交通の接続性、観光投資、そして安全性の確保を通じた観光客の信頼向上に向けた具体的な行動計画が示された。
UN Tourismの統計によると、パンデミックの影響から両地域の観光は回復基調にある。アフリカは2024年に国際観光客を7400万人受け入れ、2019年比で7%増、前年からは12%増となった。アメリカ地域は2億1300万人を迎え、パンデミック前の水準の約97%に達した。
UN Tourismのズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長は、「このサミットは、アフリカとアメリカが国境や海を越えて協力を続けていることの証である。我々の行動計画は包摂的な成長を促進し、観光が繁栄を分かち合う原動力となることを確かなものにする。とりわけ、研修とスキル構築に注力することで、特に若者たちに競争社会で成功する力を与える」と語った。
観光業従事者の50%以上が25歳未満で、特にアフリカ(世界で最も若年層の割合が高い地域)とアメリカでは若者の潜在力が注目されている。