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命を守る身近な存在「AED」

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 身近な医療機器として、AED(自動体外式除細動器)も今はすっかりおなじみになりました。駅や空港を始め、公共機関やスタジアムやホールでも、よく見かけます。かつて、東京マラソンに挑戦したタレントの松村邦洋さんが、マラソン参加中にAEDによる処置で一命を取りとめたエピソードなども思い出せます。

 このAEDですが、実は誰でも使用出来る医療機器であることは、まだまだ知られていません。私は今でも「これは救急隊が到着した時に使う機器だから触らないで」や「使う時は看護師を呼んで来ないと」などという会話を耳にします。

 AEDはすぐに使用開始できる機器です。開始すると、機器からゆっくりと大きなアナウンスが流れてきて、誰でもその通りに使用すれば、適切な処置ができるようになっています。また、ボックスに格納されている機器だと、ボックスを開けた瞬間にベルが鳴動することも多く、それを聞いた周囲の方たちの協力も得られやすいものです。一人より二人で、多くの方が関わることで救われる命が増え、可能性も高まります。

 ここ近年は、ご自宅の近くの消防署などで「救急救命講習」が頻繁に開催されるようにもなっているはずです。その際にAEDも模擬訓練が受講できますので、関心がある方は、ぜひ受講してみてください。私自身も救急救命の指導者として、日々地元での講習開催に尽力しています。

 なお、AEDを使用したことで責任を問われるのかとよく質問を受けますが、法律でもその善意ある行動は保障されており(「善きサマリア人の法」民法698条)、それゆえに市民の勇気があり、積極的な行動が求められています。AEDは見た目は小さくとも社会でとても大きな存在になってきています。

寄稿者 猪股透人(いのまた・はやと)シーキューブ㈱ https://c-cube.life/

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