観光庁は4月18日、訪日外国人旅行者の「旅行中に困ったこと」アンケート調査を発表した。
それによると、「旅行中に困ったことはなかった」と回答した割合は2人に1人、51.1%で前年の調査から21.4ポイント増と大幅に上昇した。コロナ禍前の2019年の調査と比べても約14.5ポイントの増加で、調査開始以来、最も高い水準となった。
旅行中に困った内容では、「ごみ箱の少なさ」(21.9%)が最多で、これは日本人もしばしば直面する困りごと。観光スポットやその経路で困ったとする回答が多く、7割以上が「ごみを持ち帰った」と答えた。
続いて、「施設等のスタッフとのコミュニケーション」(15.2%)をあげる人が2番目に多かった。ただし、いずれも前回より7~8ポイント改善している。
今回新たに調査項目として加わった「観光地や地域の混雑」(13.1%)は3位。特に都市部では62%、地方部では42%が「観光スポットや観光案内所」で混雑に直面したと回答しており、、要因として「混雑や渋滞の情報が発信されていない」ことが指摘された。
このほか「入国手続き」が8.6%と前回比で5ポイント増加。困った要因として「待ち時間や手続きに時間がかかった」が67%と突出しており、新千歳、関西、福岡の各空港で不便を感じたとの回答が目立った。
調査は、新千歳空港や成田空港、羽田空港、関西空港、福岡空港で、出国直前の外国人旅行者4,189人を対象に実施された。観光庁は訪日客の受け入れ環境の改善に向け、継続的に調査を行っており、今回は新たに観光地の混雑やマナー違反などの項目も追加された。観光庁は今回の調査結果を踏まえ、引き続き訪日旅行者が快適に旅行を楽しめるよう、受け入れ環境の整備を進めるとしている。