【New!トップページ新着コメント欄追加】 学び・つながる観光産業メディア

UN Tourism、アジア太平洋は急速に観光回復、東アジアは日本が牽引

コメント

UN Tourism(国連世界観光機関、スペイン・マドリード)は4月15日、アジア太平洋地域の観光回復が2024年に急速に進んだとの分析を公表した。

パンデミック後の回復は当初は鈍かったが、2024年には地域全体で国際到着者数が3億1600万人に達し、新型コロナウイルス流行前の87%まで回復。2023年末時点の66%から大きく上昇した。

特に南アジアは回復率が92%と最も高く、なかでもモルディブは2019年比で20%増と顕著な伸びを示し、スリランカも7%増だった。

一方、東アジアでは日本が同16%増を記録し、力強い回復が目立った。日本は、特に個人旅行の需要回復や訪日外国人の多様化を背景に、主要市場の1つとして際立つ回復ぶりを見せている。南太平洋ではフィジーが10%増だった。

UN Tourismのズラブ・ポロリカシュヴィリ事務局長は、「アジア太平洋地域は世界で最も活力ある地域の一つであり、デジタル変革や革新の中心地でもある。革新と若者の育成こそが、持続可能で強靱な観光の基盤となる」と強調した。

観光投資の面でもアジア太平洋地域は存在感を示している。2018年から2024年までに、同地域では観光分野に関連したグリーンフィールド投資(新規の設備やインフラ投資)が640件以上集まり、総額660億ドルに上った。これは世界の観光関連投資の3分の1以上に相当する。

今回の会合では、持続可能性とレジリエンス向上を目的とした直接投資(FDI)の重要性が再確認された。UN Tourismは「循環型経済に関する観光政策」に関する初の地域会議を開催し、廃棄物削減や資源効率の向上、サプライチェーンの見直しといった課題を官民連携で議論した。

また、日本の奈良市に設置されたUN Tourismアジア太平洋地域事務所については、観光レジリエンス・プログラムの拠点としての機能強化が引き続き図られており、今後の同地域における調整・支援拠点としての役割が期待されるとしている。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/