京都の町は、洛北から洛南まで縦に長い。そのため、北から順に紅葉が長い時間をかけて移っていく。特に、嵐山や東山界隈などは、人気の的となり、時季になると「密」の典型となる。その結果、このコロナ禍において、敬遠される観光地となった。その渦中の12月初旬、京都駅から30分圏内の観光地に立ち寄ってみた。
かつて、駅前には数えるほどの宿泊施設しかなかった。コロナ禍前に、その数は一気に増えた。そのすべてが、時期になると満室になり、宿泊料金も高騰していた。しかし、今は驚くほどの安価な料金となっている。需要と供給のバランスが崩れると、このようなことが起きる。
さて、駅周辺には、二つの本願寺や東寺などの有名寺院が位置する。また、少し足を延ばすと、東福寺や泉涌寺といった名刹もある。四季折々の花々が観光客を喜ばせる。元々、冬場の京都は閑散期であったので、京都通は、冬の訪れを密かな愉しみとしてきた。コロナ禍にあっても、そういった観光客は、敢えてやって来ていた。
情報は、常に最新状態に
小生も学生時代から春夏秋冬の素晴らしい姿を見てきた京都の町。前職時代は、毎年50日ほど訪れていた。それ故、観光業に就くきっかけを与えてくれた場所だ。しかし、徐々に「また来るから今回はいいや」などと、立ち寄らずに帰ることしばしば・・・。
観光は、その時々のベストな姿を目に刻むことが大切だ。そのため、定期的にその場所を訪れ、常に情報をアップデートする必要がある。プロたる自負、ブラッシュアップせずに「あそこ、何があったっけ?」と後悔をする前に・・・。
(2020.12.11.~12.撮影)
(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8
取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長