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生命の神秘を感じる~ガンガラーの谷・沖縄県南城市~ニッポンを歩こう090

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ガンガラーの谷は、沖縄県南城市の崩落した鍾乳洞の谷間にある観光地である。東京ドームとほぼ同じ大きさを巡りながら見学する。高さ20mのガジュマル、イキガ洞やイナグ洞といった信仰の中心となる洞窟も園内には存在する。また、世界最古といわれる約2万3千年前の釣り具も発見されている。古くからの港川人の居住区と言われている。

沖縄県の日本返還(1972年)以降、観光地の乏しい本島南部地域に新たな観光地開発を進めた。ガンガラーの谷もその一つとして公開された。しかし、地域の河川汚染が問題となり閉鎖を余儀なくされた。那覇市内と南部の戦跡との間の観光地化は必須のことである。そのため、河川環境を回復させ再整備を進め、2008年に再び営業を始めた。

平和を学び、幸福を体感する

さて、江戸時代まで琉球国として歴史を刻んできた沖縄は、自然環境も本州とは異なる。それ故、日本有数のリゾート観光地として成長してきた。また、第二次世界大戦時の大きな被害地として、学習的な効果を高めるために、修学旅行などの来訪者数が増加している。かつて、広島や長崎が「平和教育」の目的地として、数多くの児童・生徒が訪れていた。しかし、1993年に東京都立高校の航空機利用が認可されると、「平和教育」の目的地として、全国的に沖縄に注目が集まった。

教育的な効果を高めることを第一義とする修学旅行は、沖縄の戦時下の歴史を学ぶことによって、後世へ語り継ぐことを大命題としている。その意味からも次世代を担う子供たちにとっても、重要な場所だ。平和教育を学ぶことによって、何の障害もなく旅行できる幸福を体感する。観光業は平和産業だ。そのための観光地として、常にリードしてほしい沖縄は、そのような場所である。

(2014.09.12.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

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