道庁赤れんが庁舎(札幌市中央区)が7月25日、5年にわたる保存修理工事を終え、リニューアルオープンする。1888年に完成した国の重要文化財で、北海道の歴史を象徴する建造物が、道民や観光客がより親しみやすい空間へと生まれ変わる。

館内は「歴史と文化のフロア」(2階)、「地域情報とにぎわいのフロア」(1階)、「創造と交流のフロア」(地下1階)の3層構成となり、北海道の歴史や文化、観光資源の魅力を多角的に発信する拠点として再整備された。赤れんが庁舎を象徴する煉瓦造りや八角塔、館内に飾られた絵画なども公開され、往時の趣を随所に感じられる。
施設の開館に先立ち、北海道赤れんが未来機構(代表団体・北海道新聞社)は6月25日から、各種入館チケットの事前予約をウェブで開始した。一般入館券(大人300円、大学・高校生200円)のほか、1日4回・各回7人限定で案内される「八角塔観覧チケット」(小学生以上1,200円)や、展示や建築の背景を解説する「プレミアムガイドツアー」(大人500円、小学生~大学生以下250円)も販売している。
八角塔は創建当初の姿を復原したもので、今回のリニューアルで初めて一般公開される。赤れんが庁舎の屋上にそびえる展望バルコニーからは、前庭の風景や北海道発展の中心となった北3条通の眺望が楽しめる。塔内部は安全のためヘルメット着用が必要で、ガイド付きで案内される。
また、団体向けには割引料金でのチケット提供やバス駐車場の予約も受け付けており、最大3台の大型バスまで対応可能。ガイドツアーも15人まで1組3,500円で実施可能となっている。
道庁赤れんが庁舎へは、JR札幌駅西通り南口から徒歩約8分、地下鉄さっぽろ駅10番出口から徒歩約4分、大通駅2番出口からは徒歩約9分。