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加賀料理が登録無形文化財に、文化審議会が文科相に答申

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文化審議会は10月24日、加賀料理を登録無形文化財に登録するよう答申した。保持団体として「加賀料理技術保存会」(石川県金沢市)を認定する。これにより登録無形文化財の登録件数は7件、保持団体は7団体となる。(写真は加賀料理の1つ鯛の唐蒸し)

加賀料理は、江戸時代の加賀藩が展開した文化振興策の影響を大きく受けながら発展した日本料理の一系統。加賀藩主・前田家の庇護のもと、美術工芸や茶道の発展とともに食文化も隆盛し、儀礼料理に会席料理の要素が加わることで、近代以降に現在の加賀料理の様式が形成された。

陶芸や漆芸などの伝統工芸が料理に取り入れられ、九谷焼や加賀蒔絵の器と調和する華やかさと節度を備えた「加賀らしさ」が特徴とされる。

代表的な料理には、鴨肉を煮込んだ郷土料理「治部煮」や、婚礼の場で披露される豪華な「鯛の唐蒸し」などがあり、食器には専用の「治部椀」や九谷焼の大皿が用いられる。調理人、女将、仲居などが協働し、料理やもてなしを通じて食の芸術性を体現する点が評価された。

「加賀料理技術保存会」は、2025年に設立された新組織で、会員数は62人(7月末時点)。10年以上の実務経験を有し、石川県内の加賀料理関連団体から推薦を受けた料理人や関係者が所属する。今後は調理技法、しつらい、接遇など、加賀料理に関する一連のわざを総合的に継承・発展させる活動を展開していく。

登録無形文化財制度は、重要無形文化財以外の無形文化財のうち、保存と活用が特に必要なものを対象とする。

これまでに「書道」「伝統的酒造り」、「菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)」「京料理」、「華道」「手揉み製茶」が登録されている。今回の「加賀料理」を加えると、登録件数は7件となる。

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