新潟県佐渡市はこのほど、世界文化遺産「佐渡島の金山」の登録1周年を記念してオンライン空間「江戸時代の佐渡へタイムスリップメタバース」で体験型企画「御白洲裁判 無罪放免プレゼントキャンペーン」を始めた。期間は2026年3月まで。江戸時代の佐渡奉行所を舞台にしたクイズ企画に挑戦し、全問正解すると、佐渡の景観写真を使用した壁紙カレンダー(PC/スマートフォン用)を贈る。
江戸期の佐渡・相川を3Dで再現 誰でも参加できるオンライン体験
同メタバースは、絵巻物などの史料を参考に、金山で賑わった江戸期の相川を3Dで再現した仮想空間。専用アプリは不要で、PCやスマートフォンのほか、VRゴーグルやNintendo Switchのジョイコンにも対応し、手軽に没入型の歴史体験を楽しめる。
利用者はまず「京町エリア」で巨大な小判に触れるミッションに挑戦。その後「奉行所エリア」に進み、御白洲で出題される5問のクイズに回答する。全問正解で“無罪放免”となり、カレンダーダウンロードページへの案内が表示される。カレンダーは毎月更新され、何度でも挑戦可能だ。
投げ銭で文化継承を応援 収益は文化財の保全に活用
メタバース内には、佐渡金山の歴史や自然環境保全に賛同する「投げ銭寄付コース」も設けられている。金山開山年の「1,601円」や、金鉱脈の規模に由来する「3,000円」など、佐渡ゆかりの数字を冠した5つの寄付メニューを用意。収益は文化財の保全・活用に充て、「市・ユーザー・社会」の三方よしを掲げた循環型事業モデルの構築を目指す。
佐渡市では、歴史・文化・自然を次世代へつなぐ取り組みを独自のSDGs目標として位置付けており、「本体験を通じて佐渡の歴史的価値を直感的に理解し、来訪のきっかけとしてほしい」話す。