長野電鉄とJR東日本は2027年春、長野県内の鉄道利便性向上に向けて「地域連携ICカード」システムを活用したIC乗車サービスの提供について合意した。交通系ICカードSuicaおよび相互利用可能な各種ICカードが長野電鉄全線で利用可能とする。
サービス開始は2027年春を予定しており、具体的な開始日や詳細な機能は今後発表される。導入エリアは長野駅から湯田中駅までの全線全駅で、鉄道における地域連携ICカードシステムの本格導入は長野県で初となる。
長野地域ではすでに公共交通のIC化が段階的に進んでいる。2025年3月には路線バス向けに地域連携ICカードKURURUがサービスインし、同月には信越本線や篠ノ井線でSuica利用可能駅が拡大。さらに2026年3月にはしなの鉄道株式会社へのSuica導入も予定されており、地域全体でのシームレスな移動環境整備が進む。
地域連携ICカードは、JR東日本が提供する2in1型のカードシステムで、地域独自の定期券や割引サービス機能と、Suicaエリアおよび相互利用エリアでの乗車券・電子マネー機能を1枚に統合できる点が特徴だ。観光客のみならず、通勤・通学利用者にとっても利便性向上が期待される。
鉄道・バスを横断したIC化の進展は、利用者の利便性向上だけでなく、地域交通の利用促進や観光動線の円滑化にも寄与すると見られる。長野電鉄の今回の取り組みは、地方鉄道におけるデジタルチケット化と交通連携のモデルケースとして注目されそうだ。