リクルートは3月25日、神戸大学大学院経営学研究科や同志社大学商学部との共同研究として、大阪・関西万博来場者の位置情報データを分析し、万博が開催地周辺にとどまらず広域観光を促す効果があったとする調査結果を発表した。
延べ来場者は近畿圏が7割以上を占めた一方、実人数ベースでは近畿の構成比は約5割にとどまり、関東や中部など広域からの来場も一定数確認された。近畿圏は複数回来場するリピーターが多いのに対し、関東圏は単発訪問が中心となるなど、地域によって来訪傾向の違いもみられた。
宿泊行動では、全国の日本人宿泊旅行者数が減少傾向にある中でも、万博来場者層では宿泊を伴う旅行が活発化した。近畿圏を中心に中四国や東海の一部でも新規宿泊が増加し、従来の宿泊減少を上回る動きが確認された。特に大阪府では新たに宿泊した来訪者の増加が顕著で、開催地として宿泊需要を取り込んだとみられる。
閉幕後も近畿圏を中心に宿泊行動の活発化が続き、万博が広域周遊を伴う観光需要を生み出した可能性が示された。徳島県では交通施策と連動して訪問者が増加し、滋賀県でも万博会場での情報発信を契機に訪問が広がるなど、周辺地域への波及が確認された。
同社は、国際イベントは開催地にとどまらず広域的な人流と宿泊需要を生み出す可能性があるとして、交通や情報発信を組み合わせた地域施策の重要性を指摘している。