木育施設「kiond(キオンド)」は4月11、12日、ヴィソンホテルマネジメント、大紀町観光協会と連携して「第63回神宮式年遷宮 瀧原宮 御木曳 特別奉曳ツアー」を実施する。伊勢神宮の式年遷宮に連動する民俗行事「御木曳」に、一般参加者が“特別神領民”として加わる初の参加型ツアーで、エイチ・アイ・エスが催行する。
“もうひとつの式年遷宮”を担う特別体験
同ツアーの舞台となる瀧原宮は、伊勢神宮・内宮の別宮であり、「大神の遥宮」として2000年以上の歴史を持つ。ここでも20年に一度、式年遷宮に準じた神事が行われ、その一環として御用材を曳く「御木曳」が実施される。
今回のツアーでは、参加者が単なる見学者ではなく、地域の担い手である“特別神領民”として御神木を曳く体験が可能。20年に一度、しかも一度限りという極めて希少性の高い機会となる。
担い手不足という地域課題に応える新たな観光モデル
御木曳は本来、神領地の住民による奉仕として受け継がれてきたが、近年は過疎化や高齢化により担い手不足が課題となっている。
同取り組みは、観光客を“参加者”として受け入れることで、伝統行事の継承と地域課題の解決を両立する新たなモデル。「旅することが地域貢献につながる」体験型観光としての価値を提示している。
学びから始まる2日間、文化理解を深める設計
ツアー初日は、VISON内の体験施設kiondにて事前プログラムを実施。20年前の実行委員による講話や、御神木と同じヒノキを使った箸づくり体験、装束配布などを通じて、式年遷宮の背景や意味を学ぶ。
「なぜ20年ごとなのか」「なぜこの木が使われるのか」といった文化的文脈を理解した上で本番に臨むことで、体験の深度を高める構成となっている。
リゾートと地域が連携した“新しい旅のかたち”
拠点となるVISONは約70店舗を擁する日本最大級の複合商業リゾート。一方で隣接する大紀町は人口減少が進む地域であり、両者の連携により観光と地域文化を結びつける仕組みが構築された。VISON滞在からそのまま民俗行事の担い手となる導線は、リゾートと地域資源の融合による新しい観光スタイルを示している。
式年遷宮御木曳実行委員団長の吉田正木氏は、「特別神領民として御神木を曳くことは、悠久の歴史と伝統を未来へつなぐ尊い奉仕」とし、参加者にとって「心に残るご縁となることを願う」と述べた。
大紀町観光協会の山添みゆき氏は、「単なる見学ではなく地域の一員として関わる体験」である点を強調し、「20年に一度の節目に歴史と文化、地域の想いに触れてほしい」とコメント。
ヴィソンホテルマネジメントの奥野真澄氏は、「心身を整えて臨むための滞在を提供する」とし、「文化継承と地域創生に寄与する取り組み」と位置づけた。
kiondの上長野ゆみ氏は、「木と人のつながりを軸に、体験を通じて日本文化の価値を伝える」とし、「次世代への継承につなげたい」と語る。
ツアー概要
- ツアー名:第63回神宮式年遷宮 瀧原宮 御木曳 特別奉曳ツアー
- 日程:2026年4月11~12日
- 旅行代金:45,800円(1泊2日・食事3回付)
- 宿泊:旅籠ヴィソン
- 主催:エイチ・アイ・エス