学び・つながる観光産業メディア

アミナコレクションの「SATOYAMA TERRACE」、2026年度グッドデザイン賞を受賞

コメント

アミナコレクションが運営する滞在施設「SATOYAMA TERRACE」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞した。千葉県富津市の里山に位置する施設で、ホタルが生息できる里山環境の再生を目指し、自然と調和する建築とサウナを備える。

風・水・地形を活かした建築とランドスケープ

SATOYAMA TERRACEは、里山の再生を目的に、敷地の風・水・地形を読み解き、建築とランドスケープを一体的に計画した施設だ。都心から車で約60分の富津市の里山にあり、都市生活者や自然体験を求める利用者に向け、自然環境そのものを体験へとつなげる場を目指している。

計画では、敷地の水脈や風環境を調査し、建築の配置やサウナのプログラムに反映した。地形を活かしたサウナや湧水の利用に加え、風の通り道を整えるなど、自然環境の特性を体験へと転換している。キャビンは独立基礎とすることで接地面積を絞り、水脈や植生への影響を最小限に抑える設計とした。

ホタルを指標に里山環境を再生

日本の里山では、管理の衰退により荒廃が進み、自然と人の関係が失われつつある。同施設では、ホタルが生息できる環境の回復を再生の指標に掲げ、山の水脈を整える堀づくりや風の通り道の整備、薪づくりなど、人の営みによって環境を更新する活動を続けている。地域と協働した水路整備や間伐も行い、水質や微気候の改善を通じて、ホタルと共存できる環境の再生を目指している。

施設はグランピングと2つのサウナを備える。鋸山をモチーフにしたキャビンは全10棟で、暖炉の焚き火を眺めながら里山の景色を楽しめる「山サウナ」と、天然水が流れ落ちる滝を備えた「滝サウナ」を用意する。富津の湧き水を使った冷水浴や、里山を見渡す開放的な外気浴スペースも魅力だ。

審査委員が「永久に愛されることを期待」

グッドデザイン賞では、ホタルを指標とした里山環境の再生、湧水と風を身体で感じるサウナ体験、人の営みで更新される風景の設計が評価された。

審査委員は「建築を『環境の振る舞いを顕在化させる装置』と明確に位置付け、小さな建築群が風や水の流れを微細に誘導する佇まいが魅力的だ。自然と関わる営みそのものを楽しむ観光の価値が素直に形態に現れている様がとても清々しく、里山を守る持続的な取り組みとともに、永久に愛されることを期待したい」と評価した。

SATOYAMA TERRACEは千葉県富津市田原898-1に位置し、2025年8月8日に開業した。アミナコレクションは1976年創業で、「フォークロアの再創造」を理念にエスニックブランド「チャイハネ」などを展開しており、近年は宿泊・サウナ事業にも取り組んでいる。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/