観光は、箱物を作らない限り、ほとんど多大な投資をせずして、現在あるものを宣伝して行くだけで地域に収益を生む手段となります。
地域に利益を生むには、自治体を地域の事業者、住民の方との協力が前提ですが、例えば、方言そのものが観光だと思います。
地域を訪問した時、同じ日本人で日本語なのに、こうもアクセントや言葉そのものが違うところに驚かされます。
私は、長崎県生まれですが、同じ九州で鹿児島弁や宮崎弁、熊本弁などにはない、長崎ならではの言葉が数多くあります。沖縄に至っては、ご存じのようにまるで使われている言葉が違います。
言葉には、それだけの違いや面白さがあります。しかし、ほとんどの旅館ホテルでは標準語を使っています。
これは、わざわざ面白みを消していると言えます。
地方の名物、名産などは、当然それだけで観光です。
問題は、発信力です。一般消費者に告知しようとすれば膨大な費用が必要ですが、全国約7,000軒と言われる旅行業者の方々に発信すれば恐らく10倍位の告知数になるかと思います。
単純ですが、それを見直すべきだと思います。
寄稿者 松瀬裕二(まつせ・ゆうじ)キューカン代表理事