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インドネシア バリ島でデジタルノマド的な働き方を視察(コワーキング視察編 その1)

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 インドネシアのバリ島。リゾートとして有名ですが、実はデジタルノマドのメッカでもあり、コワーキングスペースやコリビングスペースがたくさん点在しています。2022年、日本デジタルノマド協会が立ち上がり、コワーキング協同組合と(一社)日本デジタルノマド協会の共催で、バリ島ツアーを企画しました。

 3日間で10カ所のコワーキングスペースを訪ねるツアーをするという、ワーケーションには絶好のチャンスということで、3年ぶりの海外に移動を入れて5日間、参加させていただきました。とても有意義な経験だったので、コワーキング、コリビング、学校、宿泊・食事の4つのカテゴリに分けてお伝えしていきます。 今回はコワーキング編その1です。

ロケーション

 羽田からホーチミンでトランジット。荷物ピックアップ・入国・出国が必要でバタつきましたが無事バリ島入りしました。

 今回は、バリ島内のCanggu、Ubudを中心に移動。Cangguはおびただしい数のバイクや車、Ubudはゆったりと、エリアによって交通状況など見せる顔が多種多様で、滞在している人の層も異なっていました。

参照:https://ja.swarmapp.com/

 巡ったところをピン留めしています。今回の旅では、Canggu、Ubudを中心に周りました。

 現地に詳しい、元Dojo Bali Coworking Canggu Bali 名物コミュニティマネージャーのHarenの案内で、コワーキング・コリビングを中心に合計12ヵ所を巡りました。それぞれコンセプトや特徴があり、そして多くの利用者がいてにぎわっていました。

 今回訪問した場所たち。

 コワーキング・コリビングを中心に、個人的に興味のあった学校にも行きました。

Tropical Nomad

(https://www.tropicalnomad.org/)

 運営オーナーは日本人のIchiさん。中学から3世代でマレーシアへ移住し、その後もオーストラリア、シンガポールなどに住んだ後バリへ。飲食店などを運営されている中、2018年に建物のオーナーとパートナーシップでコワーキングスペースを運営開始されました。建物は、もともとアパレル会社の工場・ショールームだった場所をコワーキングスペースへと運用変更。24時間利用可能で、コワーキングのカスタマーは、ヨーロッパの人々が多いとのことです。

 2020年にはコロナに突入して、運営継続するか否かを全メンバーでミーティングしたとIchiさんは話されました。参加したメンバーからは、総じて「やる」という回答で、メンバーとコミュニティの意識が変わったそうです。その後は、コミュニティの活性化のためにイベントとしてLive Streamを毎週月曜に実施されています。

 その中で、実に決断力のある方だと思ったのが、2021年の建物増築です。もともと使っていなかった1Fのヤードをコワーキング・イベントスペースに転換し、2Fはシェアオフィス・会議室スペースとなっています。今では、年2000~3000人が来訪するスペースとなっています。

 また、別プロジェクトとしてウルワツで、Coworking2.0と題して、2024年夏に向けてイノベーションセンターを開設予定とのこと。5500平米の広大な土地に、プライベートオフィス40部屋、コワーキングオフィス、オーディトリアム…と、スタートアップキャンパスの開始、グループの支援、教育の機会の提供、empowermentに取り組んでいくそうです。

 建物の外観。

 コワーキングスペース。開放的。

 ヤードでも仕事ができる環境。

 2Fのシェアオフィス・会議室スペースで、オーナーのIchiさんからお話を伺いました。

 夜にはイベント。インドネシア移民局の方が、デジタルノマド向けビザの紹介をしていました。

 

 イベントをやっている反対側では、夜12時に迫る中、ノマドたちが黙々と仕事をしていました。

KINSHIP STUDIO

(https://kinshipstudiobali.com/)

 小道を入った建物の奥まった所にあるKINSHIP STUDIO。運営オーナーのLouisはデザイナーで、バリには10年ほど住んでいるといいます。自分が仕事ができる場所が中々ないということで、作ったのがこちらのスペースです。もともとバトミントン場だったということで天井が高く開放感があります。

 1Fにコワーキング、専用席、撮影スタジオ、電話ブース、また外からも入れるBarがあり、毎晩営業しているとのことです。2Fにはシェアオフィスが配置されていて、ウェディングフォトを編集する会社などが入っているそうです。

 Louisのバッググラウンドからか、クリエイティブ系やデザイン系の利用者が多いとのことで、KINSHIPにデザイン関係の仕事が来ることが多く、利用者へプロジェクトや仕事のマッチングも行っています。

 小道を入ったところにあり、アジト感のある入口。

 元はバトミントン場というユニークな建物。

 内観。コンクリート打ちっぱなしのスッキリした空間。奥はDedicated Desk。

 本格的なスタジオがあります。

 2Fはシェアオフィスエリア。

 2Fのシェアオフィス。

 外からも入れるBarが併設されていて、毎晩営業しているとのことです。

 オーナーのLouisと。

 今回はTropical NomadとKINSHIP STUDIOの2ヶ所を紹介していきました。

 次回はバリでもブームだというサウナ付きのコワーキングを紹介していきます。

寄稿者 斉藤晴久(さいとう・はるひさ)㈱AnyWhere代表取締役CEO

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