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円安だけど海外旅行 香港でカヤック漕いできた

コメント

 海外旅行の回復が遅れている。コロナ前の2019年の海外旅行者が約2000万人だったのに対し、2023年は半数の1000万人にも達しない見通しで、年間の訪日外国人旅行者数が2000万人を超えたのとは対照的だ。海外旅行者が伸びない最も大きな要因としては1ドル140円台程度の円安が言われ、旅行業界も円安だから仕方ないとの諦めムードも漂う。ただ、どうなんだろう。1964年に日本で海外旅行が自由化されて以降、子供時代1ドルは360円と決まっていたし、知りませんでしたか。初めての海外旅行でグアムに行った1985年前半は1ドルが250円程度で、やはりすごい円安だった。それでもお金を貯めて海外旅行に出かけたものだ。「今の円安」のさなかに海外旅行に行った人に話しを聞いていく。

 香港無料往復航空券に当選しました。くじ運いいんです

 -円安の中、香港に行ってきたそうですね。

 肥塚由紀子さん 12月7~10日に3泊4日で行ってきました。今年6月にキャセイパシフィック航空(香港)の香港無料往復航空券プレゼントキャンペーンに当選したんです。応募したけど結果はあまり気にしていなくて、ある時ふとメールを見ていたら予約を督促するメールが、それも3回も来ていました。利用期間は2023年度中だったと思うんですが、仕事が暇になる12月に予約しました。キャセイパシフィック航空からは日本発着で12000人に無料往復航空券が当たる大型キャンペーンでけっこう話題になったから、応募した人も多いんじゃないでしょうか。私の弟と妹も応募したけど、当たりませんでした。私は9月2日生まれ「くじの日」ということでけっこうくじ運がいいんです。

 -そのくじ運のお陰で、2019年のラグビーワールドカップ日本大会の準々決勝のニュージーランド対アイルランド戦をいい席で見させてもらいました。あれはよかった。

 肥塚さん 私は1995―98年に仕事で香港に駐在していました。帰国後も何度か香港に行っています。今回は航空券に外れた妹と一緒に行きました。妹も弟も3人とも香港駐在の経験があるんです。円安だし特に香港で買いたいものもないし、おいしいものを食べればいいやくらいの気持ちで行きました。海外旅行はコロナ騒動直前の2020年1月のヘルシンキ以来でした。ホテルに泊まるのも久しぶりだったし、新鮮で楽しい旅行でした。帰ってきたばかりだけど、もう次の海外旅行に行きたい気分です。

 香港国際空港が世界の50万人に航空券をプレゼント

六本木ヒルズで行われたキックオフイベント

 日本発着香港往復無料航空券プレゼントは、香港国際空港が実施したグローバルキャンペーン「香港国際空港 World of Winners 50万枚航空券プレゼントキャンペーン」の一環で、日本向けにはキャセイパシフィック航空から12000人を含む38000枚が用意された。利用するには諸税や燃油サーチャージ分で20000円かかった。キャンペーン告知のため6月24-25日の2日間、東京・六本木ヒルズ大屋根プラザでゲームや抽選で香港往復の無料航空券500枚が当たるイベントが開かれた。

 ベジタリアンの友人の調理で上海蟹を食べる

 ーで、どんな感じで過ごしてきたんですか。

香港 上海蟹に満足
上海蟹に間に合った

 肥塚さん 香港には友達がたくさんいて、みんなと会っていたら4日じゃ足りないと思い、数人とだけ会いました。1人は最近犬を飼い始めた友人で、それ以前は日本によく遊びに来ていました。私もコロナの期間に犬を飼い始め、旅行に出かける難しさが分かります。その友人と2日間夕食を食べました。初日は犬同伴OKのレストランで、せっかくの香港なのに中華でもなく、あまりおいしくなかった。レストラン選びは犬OKが優先だし、それに彼女ベジタリアンなんです。次の夜は彼女の家で上海蟹を食べました。上海蟹はシーズンがぎりぎり終わる頃で、私が蟹専門店で上海蟹を買って、ベジタリアンの彼女が料理してくれました。あとは昔の同僚とランチで飲茶をしました。昔はなかったんですが、コロナの影響でしょうか各人の前に点心を取る用と食べる用の2セットの箸がありました。食べているうちにどの箸か分からなくなりましたけど。

 海下(ホイハ)から漕ぎ出し、グラスアイランドでピクニックランチ

  -カヤックもしたんですよね。香港でカヤックというイメージはあまりないんですが。

香港 ガイドのローリーがナマコを取って見せてくれた
ガイドのローリーがナマコを取って見せてくれた

 肥塚さん 行く前に香港の友人に聞いたり、香港政府観光局のサイトでずいぶん調べて「Wild HONG KONG」のツアーに参加しました。ガイド付きサイクリングやハイキングもやっているアウトドアアクティビティの会社です。朝8時に地下鉄MTRの抗口(ハンハウ)駅でガイドと待ち合わせして、そこからバスで30分ほどの西貢(さいくん)へ行き、さらに別のミニバスに乗り換えてさらに30分ほど行った海下(ホイハ)から漕ぎ出しました。ガイドのローリーはコロナ中はガイドの仕事がなく母方のニュージーランドで過ごし、香港に海外旅行客が戻って来たので再び香港に帰ってきたそうです。旅行期間の4日間はだいたいいい天気だったけど、この日は曇りで気温は24度くらいでした。ビーチについてカヤックをレンタルして着替えて漕ぎだしたのは10時頃、ワンデーツアーで戻ってきたのは午後4時頃です。カヤックはシットオンカヤックで行きは向い風、潮も逆ですごく疲れました。でも、海は透明度も高くナマコを手づかみしたり、サンゴがキレイな場所にも連れて行ってもらいました。

香港 グラスアイランドでピクニックランチ
グラスアイランドからの眺望

 片道6キロほど漕いで、昼食はグラスアイランド(塔門)という島で、各自が持参したランチをピクニックスタイルで食べました。この日のゲストは私たち2人だけで、島には他にあまり本数も多くはないフェリーで来ている感じの人はいましたが、それほど多くはいませんでした。もちろんカヤックで来ているのは我々だけでした。その代わり牛と野良イノシシがたくさんいました。牛は飼育されているんだと思うけど、けっこうアグレッシブでランチを食べていると寄ってきました。「あっちに行きなさい」と手で追い払うくらいで、怖さは感じなかった。別の香港女子はキャーキャー言って逃げ回っていましたが。カヤックツアーの料金は800香港ドル(15000円くらい)でした。以前から日本人ゲストはほとんどなく、今はシンガポール人が多いそうです。一方以前は多かった西洋人ゲストは戻って来ていないみたいです。インド人ゲストの途中で海の深さ尋ねてきて、泳げないことを告げる人が多いと言っていました。

香港 牛とイノシシ
牛とイノシシのそばでランチ

 日本円への換算を放棄、買い物も飲食も気分は上々

 -ツアー参加費や物価についての印象はどうですか。

 肥塚さん カヤック1日ツアーは日本でもそんなものかなと思います。実は香港に銀行口座を残したままで、調べたら毎月手数料が引かれていて慌てて解約してきました。それもあって、今回の香港旅行では支払いは全部現金で、いちいち日本円だと幾らだろうと計算しませんでした。でも欧米豪への旅行者から朝食2000円、普通のランチが4000円とか物価が高いことを聞きますけど、香港はそんなことはなかったかな。コロナ前と比べて物価は上がってはいるんだろうけど、スターフェリーは5香港ドル(90円くらい)だし、2階建てトラムは3香港ドル(50円くらい)です。この金額で素晴らしい景色や香港らしさを味わえるのは嬉しいですよね。

 -前回香港に行った時と変わったと感じたところはありますか。

香港 ビクトリアピークまで歩く。我々の足だと1時間ちょっとで到達
ホテルからビクトリアピークまで歩く。我々の足だと1時間ちょっとで到達

 肥塚さん 香港島・西営盤(サイインプン)のコートヤード香港に3泊しましたが、宿泊客はメインランドの人が多かったですね。街中では以前ならあった日本語の案内や説明がなくなっていたり、北京語が多く聞かれました。北京語の世界になったんだと感じました。ホテルのコンシェルジュにビクトリアピークまで徒歩1時間半ほどと聞いて、ホテルからピークまで歩いて登りました。昔は犬を散歩している人を見なかったけど、ビーク周辺でも犬を連れている人をたくさん見かけました。日本もそうですけどコロナ期間に犬を飼い始めた人が多いんでしょうね。日本と同じで小型犬が多かった。「散歩中はリードをつけましょう」と案内板が置いてあるけど、リードをしていない人が多く、犬の「落とし物」も目立ちました。飼い主のマナーはこれからっていう感じです。

 -お土産はなにを買いましたか。

 肥塚さん 私は妹につられてクノールの中華だしの素「鶏粉」を1缶買いました。妹は香港土産では必ず買っていて、今回は業務量の大容量も買って香港国際空港の機内預け入れが重量オーバーでひっかかっていました。その場でスーツケースを開けて、ずらっと並んだ「鶏粉」缶を機内持ち込みに振り替えていてスタッフに笑われていました。私の1缶をプレゼントするので試してください。行く前は香港の友達に日本のお土産を渡したらスーツケースは空になってそのまま帰ってくるのかなと思っていたんですが、意外と帰りもいっぱいになりました。買ったのは食料品ばかりでした。

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