海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』を運営する、令和トラベルでブランドやコンテンツなどを担当している向井が、実際に訪れた海外の街を紹介していく連載。ブランディングやカスタマーエクスペリエンスの観点から、個人的に感じたその街の魅力を深掘りしていく。
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グルメの宝庫、スペイン・バルセロナ
世界中からたくさんの旅行者が訪れる観光都市、スペインのバルセロナ。サグラダ・ファミリアなどのガウディ建築、スペイン出身の天才画家ピカソ作品が多く展示される美術館、さんさんと太陽が降り注ぐビーチ、FCバルセロナの本拠地と、魅力あふれる旅先だ。
そんなバルセロナの最大の楽しみの1つに「食」をあげる方も多いのではないだろうか。タパス、ピンチョスなどの前菜やおつまみから、生ハム、パエリア、チュロスなど日本でも人気のグルメ、ほかにもフィデウア、パンコントマテ、クレマカタラーナ... 1週間滞在しても食べきれないほど、おいしいものであふれている。
2024年1月、そんなバルセロナに1週間ほど滞在して観光スポットもグルメも堪能したのだが、最終的に「絶対また来るぞ!」と最も強く思ったのは、なんとバルセロナのBarだった。しかも、海外ではそんなにお酒を飲まないのに、である。今回はその体験について書きたいと思う。
バルセロナのBar事情
スペインワインやサングリアをはじめお酒も有名なバルセロナでは「バルめぐり」を楽しむ人もいるほど、「Bar(バル / バー)」がたくさんある。
同じつづり(かつスペインでは共通でバルと読む)なのでややこしいのだが、バルは幅広く飲食店を指す印象で、カフェタイムにはコーヒーを出していたり、夜は食事を楽しみながらお酒を楽しむお店である。
一方、日本で「バー」と呼ばれている方のBarは、カウンター席を中心にカクテルなどを楽しむお店で、バルセロナにもこういったお店が多数ある。
Bar(バルもバーも!)の人気店は予約がないと入れなかったり、行列に並ばないと行けなかったりする。絶対に行きたいお店はできる限り予約しておく方がいい。予約ができないお店は、ピークの時間を外して訪れることを強くおすすめする。
その人気度が物語るように、バルセロナのBarは本当に素晴らしいのだが、今回わたしが話したいのはバーの方だ。「The World's 50 Best Bars」に数店舗えらばれるほど、バルセロナはバーの激戦区である。
お酒が飲めなくても一度はBar(バー)へ
日本・海外問わず、わたしの中でバーとは「本当にお酒が好きな人が、3次会くらいで行く、しっぽり飲む場所」だった。ラフな格好では入れなそうだったり、喫煙できたり、バーテンダーさんと会話したり、一見さんお断りのような重たい扉の先にお店があったり。わたしの中では、なかなか足が遠い存在。もちろんただの印象なので、全く違うオープンでカジュアルなバーもあると思う。
バルセロナのバーに行こうと思ったのは、知人に強くおすすめされたからだ。今回はその知人におすすめしてもらった2店「Dr Stravinsky」と「Mariposa Negra Cocktail Bar - Cocteleria artesana」に行ってみた。
まず、どちらも行って驚いたのはその空間。ユニークなコンセプトの元、店内の装飾からグラスまでこだわっている。扉を開けた瞬間から、バルセロナの賑やかな通りから頭が切り替わるのを感じる。
ただその空間は決して厳かではない。どちらかというと、ある種のエンターテイメントというか、フランクで、でもどこか「バーっぽさ」はある、不思議なバランス。スタッフの方も「Hola!(オラ)」と陽気に声をかけてくれる。
わたしは海外であまりお酒を飲まないので、なにかノンアルドリンクを...と見ていたら、オリジナルモクテル(ノンアルコールカクテル)を発見!注文すると「Nice choice!」なんて声をかけてくれるところも優しい。
そして、これがあまりにおいしかったのだ。ジュースを混ぜたようなものをイメージしていたのだが、本当にオリジナルで、全く飲んだことのない新しい飲み物に出会うことができた。そんな経験はなかなかないので、全制覇したい!と思うほど。
もちろんアルコール入りのメニューが圧倒的に多いのだが、お酒好きじゃなくても数杯なら充分楽しめる。むしろ、今までお酒を飲まないからと、普段あまりバーへ行くことがない人にこそ、おすすめしたい。
わたしが訪れたのは、夕方18時ごろ。バルへ行く前に、バーに立ち寄った。バルセロナのバルは開店時間が遅めで、バーは夜遅くなるほど混雑するので、並ばず入りたい人にはおすすめの時間だ。
1月頭でも日中はダウンコートが不要なほど温かったので、バルセロナは他のヨーロッパ都市より一足お先に「飲み歩き」に絶好の季節がくる。バーからバル、バルからバーをめぐる旅に出るのはいかがだろうか?
All photo by Manami
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