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日本人が誇るべき「お茶の魅力」「奥深さ」~ふるさと静岡に戻って始めて知った、伝えていくことを仕事に!

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 はじめまして、静岡県掛川市で6年前より古民家宿と着地型旅行企画を営んでいます「旅ノ舎」山田と申します。お声がけいただき、「お茶の魅力」「奥深さ」ふるさと静岡の日本人として誇るべき、私の取組みをご紹介させていただきます。

お茶どころ~掛川~

 私は茶どころ静岡でも特にお茶の生産が盛んな掛川で生まれ、高校卒業まで居りました。ただ実家は掛川駅から徒歩圏内の市街地にあったため、茶畑をほとんど見ることなく、全くお茶とは縁遠い生活でした。
 しかし、静岡を離れてみると、他の地域の人と比べてお茶が日常の中で常にある生活をしていたことを感じることが多々あり、沸々と静岡人としてのお茶愛みたいなものを持つようになりました。(例えば、学校給食には大きなやかんでお茶を汲んでいたとか、家での食卓には必ず人数分の湯飲みがあったとか)

 そんな私が旅行会社を早期退職し、3年間の沖縄でのチャレンジを経て(この話はまた次回に)、古民家宿と着地型旅行が出来る場所を探していたところ、縁あってふるさと掛川で元お茶農家さんの空き家を借りられることになり、約30年ぶりに掛川へ戻ってきました。そこは同じ掛川でも実家があったところとは全く環境が違い、自然豊かな里山で、この地域こそが日本でも屈指の茶生産地であり、かつ、その栽培方法は世界農業遺産にも認定される大変希少な産地であることを恥ずかしながら初めて知りました。

お茶の魅力「感動」をどう伝えていくか

 よそ者同然でこの地で暮らすようになり、まずは茶畑が延々と広がる広大な丘陵地帯が北海道の美瑛のようであることに感動!そしてお茶農家さんたちが淹れるお茶がこの上なく美味しいことにさらに感動!!

 一方で、お茶農家さんからはバブルが弾けた頃から社会全体が大きく変わり、生活スタイルや消費志向が多様化していくことで、お茶については急須で淹れるお茶から、ペットボトルで飲むお茶へと変わり、今ではお茶の消費額の7割がペットボトルに代表される茶飲料になったことで、お茶農家さんの収入となる生葉の価格が下落し、お茶で生計が立てられる農家が毎年減り続けている現実を知らされました。

 そんな中で自分たちは何が出来るのかを考えたときに、自分たちがこの地に初めて来たときの感動と、農家さんからの話を聞いて感じた憂いを多くの方々に共有してもらうことで、お茶に関心を持ってもらい、好きになってもらいたい、そしてそのためにすべきこと、出来ることを仕事として取組んでいます。

寄稿者 山田幸一(やまだ・こういち) 体験型古民家宿及び地域限定旅行業「旅ノ舎」代表

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