久しぶりにマンションから
港祭りの花火をベランダから眺めた
何年ぶりだろうか
家内と眺めた花火は遠い昔だけれど
夏の日に
軍艦島(端島)でも上がった花火は
家内も幼い日に一緒に見たはずである。
港祭りの花火に一緒行ったのは、
10年ほどまえだったが
端島の校庭に上がる花火のその明かりの中には
家内の姿もあったはずである
淡い青春の花火であったのかもしれない。
年に一度の島の激しい灯りの競演は
夏の行事のフィナーレであった。
そして、また祭りの後の静けさが漂う時間でもあった。
来年港祭りの花火を今度は一緒に
見にいきたいねと・・・・・・
そんな約束はもうできなくなった。
夏の日の思い出でも重ねて切なくもある、
マンションからの花火である。
この8月・・・・・・
端島にて、家内の散骨をする。その前に思い出をしたためて・・・・・・
(つづく)
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寄稿者 坂本道徳(さかもと・どうとく) NPO法人 軍艦島を世界遺産にする会 理事長