自由が丘駅前の再開発で、2023年5月に移転・リニューアルオープンした「Shanghai Dining状元楼」に足を運んだ。偶然にも、本日(10月15日)は今秋の上海ガニの解禁日。そのため、お初をご披露いただいた。
老上海~Old Shanghai(ラオ・シャンハイ)~
状元楼は創業1955年、来年70周年を迎える。女性社長が3代にわたり、その感性ときめ細やかさを大切にしてきた。そして、自由が丘に出店した「Shanghai Dining 状元楼」は、神秘的な中国文化とモダンなヨーロッパ建築を合わせ持つ館。不思議で、ノスタルジックなフランス租界自体の邸宅をモデルとしている。
邸宅内には、バンケットルーム、ダイニングルーム、ベッドルーム、書斎等、様々なコンセプトの部屋が配置されている。
中華料理、どれが定番?
世界三大料理に数えられる中華料理は、大きく分けて、広東、四川、北京、上海に分かれる。日本国内においては、広東料理の店舗が数多く占められている。しかし、ここ状元楼は、上海料理のお店である。
その特徴は、魚介系の料理を得意とし、甘味が強く黒酢を使う料理が多い。また、白湯スープを使ったフカヒレ料理も有名である。横浜中華街においても、上海料理のお店は数少ない。
そして、魚介系料理の代表格が、10月中旬から11月下旬まで供される上海ガニである。
旬を感じる料理を・・・
上海ガニとは、正式名称を「チュウゴクモクズガニ」という。そして、「中国の絨毛のあるはさみを持つ蟹」という意味である。名前通りに、大きく発達した一対のはさみ状の爪を持っている。そして、その回りにはびっしりと絨毛が生えている。日本では、この絨毛を藻屑に例えている。
中国の長江周辺に生息しており、上海料理に使われている。蒸し蟹にして食すことが多く、甲羅を下にして、尻側から開いて、まず甲羅の中の内子や蟹味噌を味わう。次に、腹の回りの肉、最後に脚の肉という順序が一般的である。
いずれにせよ、なかなか食す機会の少ない上海ガニ、この秋は、是非、状元楼に赴き、その味に舌鼓を打ってはいかがだろうか。
状元楼 横浜中華街本店 (https://jogen.co.jp/)
Shanghai Dining 状元楼(自由が丘) (https://www.jogen.co.jp/jiyuugaoka/)
(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8
取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長