前回は、龍泉洞の成り立ちなどから現在までの話題を提供させていただきました。今回は、当地区にある鍾乳洞についての話題と活用への模索です。石灰岩地帯が広いので、洞穴は大小さまざまあり、100以上の洞穴があるとされています。
龍泉洞だけではない、岩泉町の鍾乳洞
龍泉洞のほかに「安家洞」という日本最長の洞穴があります。ご存じでしょうか。その総延長はいまだに謎のままですが公式発表では23.7㎞とされています。
http://www.akkadou.jp/ad_akkadou.html
さらに、現在は閉洞中ですが「氷渡(すがわたり)探検洞」があります。この探検洞、かつて自分がガイドとして2年間洞穴に入っていたことを思い出します。とても神秘的で幽玄な世界だったことを思い出します。
龍泉洞には、龍泉新洞科学館という名前の洞穴も川をはさんであります。議会で名称の変更と探検洞にすべきだと発言しています。この洞穴は、道路拡幅時に出現した洞穴(1967年)です。自分が小学生の時に発見された洞穴ですから、未だ「新洞」という名前がついているのは違和感があります。また、科学館という名前も洞穴と思わないのではないかという理由で名称の変更と探検洞に変更を提言させていただいています。
真の闇体験こそ、究極の着地型観光コンテンツ
この小さな洞穴は、初心者向けの探検洞とし洞穴の真の魅力を感じていただきたいところです。そのためにはライトアップ等はやめて、ヘルメットをかぶり自分のヘッドライトで、道なき道を進むことが、感動と達成感を味わうことになります。そして、初心者向けの探検洞を踏破したら、次は氷渡探検洞への挑戦をしたくなるお客様もいると思われるので、中上級者向けに再開したらどうかとこちらも提言しているところです。
この探検洞は、入洞したことがある方でないとその素晴らしさがわからないと思います。そして、「真の闇体験」(洞穴の中は光がありません)をすることができます。ライトを消すと、自分の手も見えませんし、すぐ隣にいる人も見えません。これはぜひ体験してほしいと思います。
岩泉町の交流人口拡大のために
岩泉町には、このように洞穴があるのですからこれをもっと上手に活用することで交流人口の増大をはかっていくべきと考えています。
観光は「感動」である。これからは、「感動」がなければ人が訪れないのではないかと思っています。 「見ること」も「食べること」もすべて感動がなければ持続しないと思っており、岩泉町はたくさんの感動が味わえるポテンシャルがあるにもかかわらず、訪れていただける方々が少ないと感じており、この課題解決のためにも皆さんの知恵をお貸しいただければありがたいです。
かつて、教育旅行の体験学習プログラムを構築しようとした動きがありました。2000年の頃の話です。その資料、今でもしっかりと活用できそうだと、最近思うようになりました。最後に添えておきます。
寄稿者 三田地久志(みたち・ひさし) 岩泉町議員