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生成AI活用で訪日客誘客業務を15分の1に削減、じゃらんリサーチセンターと熱海市

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 じゃらんリサーチセンターは2月26日、観光地域づくり法人(DMO)や自治体が効率的にインバウンド推進を行うための生成AI活用実証実験で、業務負担を最大で約15分の1に削減できたと発表した。

 観光庁の「観光DXにおける生成AIの適切かつ効果的な活用に関する調査事業」の一環として、熱海市と協力し実施した。

 実証実験では、生成AIを活用して観光マーケティングツールを利用し、台湾、香港、アメリカ市場を中心に訪日旅行者の行動特性やニーズを分析。観光案内所で収集した問い合わせデータもAIで要約し、迅速に関係者と共有できる仕組みが整備された。さらに、観光情報の多言語化もAIによって最適化され、翻訳作業が大幅に効率化された。これにより、SNSやWebサイトにおける情報発信のスピードが向上した。

 特にマーケティング分析、データ活用、多言語対応の分野で、AIを活用することで業務効率が劇的に向上し、観光情報の発信も迅速かつ的確に行えるようになった。

 じゃらんリサーチセンターの松本百加⾥研究員は、「⽣成 AI を活⽤することで、⼗分なインバウンド誘客実績データがなくても、ネット上の定性情報や地域の旅⾏者対応履歴を組み合わせて効率的に⽅針を策定し、多⾔語対応の整備を進められることが分かりました」と話している。

 また、熱海市インバウンド戦略検討チームは、「⽣成 AI を活⽤することで、限られたリソースの中でも効率的に訪⽇観光客への情報発信ができることを実感しました。市場動向が端的に整理されるため、各国ごとの検討を⾏う際に瞬時に⾒⽴てができます。特に、誰でも迷うことなく必要な情報を抽出できる点は⾮常に有⽤だと感じました」と受け止めている。

 実証実験の詳細は、観光庁が3月4,5日の2日間実施する「NextTourism Summit 2025」で発表される予定。オフラインとンラインで参加できる。

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