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大地いっぱい、ニッポンの原風景~妻有郷星峠・新潟県十日町市~ニッポンを歩こう026

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峠越しに、黄金色の稲穂が一面に広がる棚田。大小200もの田んぼが、パッチワークのように重なり、田植えシーズンの前には水鏡を見せる。また、秋から冬の朝は、幻想的な雲海が広がる。新潟県十日町市の星峠が、日本の原風景と言われる由縁である。

また、この地域、越後妻有郷(つまりごう)は、3年に一度、「大地の芸術祭」というアートイベントが行われる。お世辞にも交通至便な場所ではない。しかし、会期になると芸術好きの欧米外国人が数多く訪れる。

「大地の芸術祭」は、2000年に始まった。過去の作品もそのまま残っているため、「観る」コンテンツが年々増えていく。訪れる外国人は、かなり綿密に地域情報を調べ上げ、自分なりにアート作品を楽しんでいる。公共交通機関を駆使し、歩いて廻っている姿が見受けられる。日本人が疾風のように駆け去るのに対し、彼らの行動は、「本当の観光とは何か」と問われているようにも感じる。

着地型観光が未来を語る

自らが体感した旅をSNSで発信する。それを見た人がやって来て、違った発信をする。ひとつ一つが大きなリングとなり、より多くの観光客が訪れる場所に変化していくのだ。

旅に出る前に「調べ上げ」、旅行中に「実体験し」、終わった後にも「語り合う」、そのような着地型観光の原点が具現化できれば、日本の観光はもっと奥が深く、万人に好まれるものになるのではないだろうか。

(2016.09.11.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

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