福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)は7月11日から、特別展「獣脚類2025~『フクイ』から探る恐竜の進化~」を開催する。
日本初公開となるスピノサウルスの14メートル全身復元骨格が展示される。スピノサウルスは、第二次世界大戦中に基準標本が失われたことから、長らく全容が不明だったが、近年のモロッコでの発掘や2020年に発表された尾椎の研究により、水辺に適応し、幅広いひれ状の尾を使って泳いでいた可能性が指摘されている。今回展示される全身骨格は、そうした新知見を反映したものとなっている。
映画「ジュラシック・ワールド」最新作(2025年8月公開予定)の予告編でも、水中を自在に泳ぐスピノサウルスが描かれている。
また、福井県内で発見された化石をもとに、獣脚類4系統――スピノサウルス科、メガラプトル類、オルニトミモサウルス類、テリジノサウルス類――の進化を紹介する。
いずれもフクイラプトルやフクイベナートル、ティラノミムスなど、福井にちなんだ恐竜が属する系統で、館内外の豊富な標本を通じてその変遷をたどる。
観覧料は一般1,800円、高校・大学生1,600円、小中学生と70歳以上は1,000円で、常設展も観覧できる。