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じゃらんリサーチセンター、訪日旅行者の国別人気周遊ルートを調査、台湾、米国など4カ国対象に

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じゃらんリサーチセンターはこのほど、台湾・タイ・オーストラリア・アメリカの4市場を対象にした「インバウンド旅行者の主要周遊ルート調査2025」を発表した。

4市場からの訪日旅行者の2024年の主要な周遊ルートを分析し、地方誘客に役立ててもらう。2023年と2024年のデータを比較しながら、市場ごとの周遊ルート上位20位を抽出し、地方部でランクアップしている都道府県を特定。地方訪問促進に向けた施策の材料として活用できるデータの提供を目指した。

台湾63,019人、タイ108,148人、オーストラリア54,643人、アメリカ134,123人のGPS位置情報データ、訪問率、デジタル観光統計(訪日版)を用い、空海港の出入国者数は出入国在留管理庁の統計を参照した。調査はブログウォッチャー社と共同で実施し、スマートフォンアプリの利用者から許諾を得たGPS位置情報データを匿名化・集計して活用した。

この結果、主要周遊ルート20位以内に三大都市圏以外の地方部が含まれる割合は、台湾13本、タイ11本、オーストラリア10本、アメリカ6本となった。前年との比較では、全体としては全国的な地方分散の傾向は依然として乏しいが、長野県、静岡県、茨城県が新たにトップ20入りした。

長野県では、タイ市場を中心に松本城や上高地への関心が高まり、東京や大阪から中央道経由や新宿発のバス利用で延伸する動きがみられる。また、オーストラリア市場では野沢温泉や白馬エリアを含むスキー目的の旅行需要が堅調に推移し、温泉観光との組み合わせも人気となっている。

静岡県では、富士宮市側の滝や富士山本宮浅間大社への訪問が増加し、自然や文化に根ざした観光が広がりを見せる。茨城県では、アメリカ市場における「友人・親族訪問(VFR)」の傾向が強まり、つくばエクスプレス沿線の研究機関や大学との関係を背景に、東京観光と組み合わせて訪れるケースが増えている。

こうした結果を踏まえ、じゃらんリサーチセンターは、「地域の観光資源と市場ごとの関心テーマを的確に結びつけることの重要性を示している。今後は、各市場の旅行者特性に応じたターゲット型のルート設計や、フリーパス・乗車券との連携を含む情報提供を強化することで、訪日旅行者の地方分散を一層進めていく必要がある」と指摘している。

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