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薫風庭園-ashikaga-~藤花、大きな傘の下で・栃木県足利市~ニッポンを歩こう052

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ゴールデンウィーク前後、園内にある大藤を求めて、関東圏からお客さまが集まる。栃木県南部のあしかがフラワーパークだ。その歴史は、1920年代に自宅に大藤を植樹したことに始まる。そして、美しい姿を見てもらうために、前身の早川農園が1968年に開業する。しかし、町の開発が進むと大藤を移植する必要が生じた。そのため、事業拡大とともに1997年にあしかがフラワーパークが誕生する。

さて、園内には、大藤のほかにも、白藤など、数多くの藤の花が咲き誇る。そして、花々をより美しく見せるために、冬場を中心にライトアップやイルミネーションを施すようになった。閑散期対策として生まれた夜のコンテンツは、今では年間通じてのイベントに発展している。まさしく、時期の平準化の成功事例の一つでもある。

利便性を高め、収益向上につなげる

また、JR東日本は、鉄道利用のお客さまの利便性を図るために、2018年、入り口付近に新駅を設置する。その結果、「栃木県イコール日光」と言われた県の観光は、両毛線沿線にも広がり、県全体の底上げにもつながっている。今では、関東圏の日帰りバスツアーのコースに名を連ねる人気の観光地だ。

ところで、あしかがフラワーパークは、花が咲いている状況に応じて、開園時間と入場料金を可変させる。今では、ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオでも取り入れられた手法である。しかし、その端緒は、このパークである。比較的、花が咲かない時期には、ライトアップやイルミネーションを実演して、それを目玉に集客を高める。閑散期を充実させ、年間通じた観光施設へ発展させたことは、先進事例として注目の的ともなっている。イルミネーションは2001年から始まった。すでに四半世紀の時が経過している。

(2017.05.01.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

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