エイチ・アイ・エス(HIS)の連結子会社であるCross Eホールディングス(Cross E)は5月20日、同日開催の同社取締役会で、共新電設工業(長崎県佐世保市)の株式を取得し、完全子会社化することを目的とした基本合意書を締結したことをとを決議した。次の成長戦略の一環として、現在の事業会社2社において未獲得である長崎県内における電気工事、電気通信工事分野の市場へ参入するため、グループ内シナジーの増大及び業容拡大を望む。
共新電設工業は、80年間長崎県内の電気工事・電気通信工事を担ってきた工事会社。資本金は2000万円。技術的にも一級電気工事施工管理技師の資格をもつ中堅の社員が多数在籍し、公共工事を中心に受注してきた。また、長崎県北部地区を中心に9カ所の太陽光発電所を所有し、年間約370万kWhを発電し売電している。
Cross Eでは、事業子会社2社が廃棄物処理施設の機械設置工事やメンテナンス及び長崎県佐世保市にあるハウステンボスや公共施設の施設管理を長年にわたり担っている。
「経営方針として、市場の異なる現在の2事業に加え、類似または近接市場を基盤とする事業領域をM&Aにより加えることで、社会情勢の変化による市場からの業績影響を最小限にとどめることを目的の一つとしつつ、リスク管理された企業集団に発展していく」と関係者。