日本政府観光局が6月18日に発表した5月の訪日外客数は、前年同月比21.5%増の369万3,300人となり、5月として過去最高を大幅に更新した。これまで最多だった2024年5月の304万人を65万人以上上回った。
5月は通常、桜と夏休みの狭間にあり需要が落ち着く傾向にあるが、一部市場で祝日やスクールホリデーに伴う旅行需要の高まりが見られ、中国やフィリピン、米国を中心に増加が顕著だった。国別ではインドが単月で過去最高となったほか、韓国、中国、台湾、米国など21市場で5月として過去最高を記録した。
地域別にみると、東アジアでは中国が44.8%増の78万9,900人と急増。航空便の増便やクルーズ寄港、端午節の影響が押し上げ要因となった。韓国(11.8%増)、台湾(15.5%増)も5月として過去最高を更新したが、香港は日本で災害が発生するというエビデンスを伴わない噂の影響で11.2%減の19万3,100人と減少した。
東南アジアでは、フィリピン(22.6%増)、インドネシア(26.7%増)、マレーシア(30.7%増)などで訪日客が増加。バンコクやジャカルタなどからの直行便の増便に加え、祝日やスクールホリデー、通貨高の影響があった。インドも47.9%増の4万3,000人となり、過去最高となった。
欧米豪では米国が26.3%増の31万1,900人で、引き続き最大の訪日市場の一つとして成長。英国(33.2%増)、フランス(20.5%増)、イタリア(43.3%増)、スペイン(55.0%増)など欧州諸国も好調だった。ロシアは前年の約2.4倍にあたる1万9,200人(139.9%増)を記録した。
1~5月累計の訪日外客数は前年同期比23.9%増の1,814万人となった。
5月の出国日本人数は1,076,800人で、前年同月比14・3%増だった。