小田急電鉄(東京都新宿区)は、10月1日から「箱根フリーパス」をはじめとする企画乗車券の料金を改定する。対象は、箱根を周遊できる定番の「箱根フリーパス」、訪日外国人旅行者向けの「富士箱根パス」や「箱根鎌倉パス」で、いずれも大人料金は1,000円、子ども料金は500円の値上げとなる。デジタルチケットも同額の改定が行われる。
今回の料金改定は、物価高や人手不足によるコスト上昇、加えて箱根ロープウェイおよび箱根海賊船の運賃改定に伴うもの。
改定により「箱根フリーパス」(2日間有効)は、新宿発で現行の6,100円が7,100円に、子どもは1,100円が1,600円となる。小田原発の場合は大人が5,000円から6,000円、子どもが1,000円から1,500円に引き上げられる。
「箱根フリーパス」は小田急線各駅からの往復割引乗車券と箱根エリア内の8つの交通機関が乗り放題となる周遊乗車券で、美術館や飲食施設での特典も付く。
また、訪日外国人専用の「富士箱根パス」は現行の10,100円から11,100円に、「箱根鎌倉パス」は7,520円から8,520円にそれぞれ値上げする(いずれも3日間有効)。
このほか、美術館や温泉施設巡りができる「はこチケ」プラスや、大涌谷までのロープウェイが利用できる「大涌谷きっぷ」も同日から改定される。
小田急グループはこの春、大涌谷に新たなジオ体験が楽しめる展望エリア「ちきゅうの谷」を開設したほか、芦ノ湖の「海賊船ビクトリー」の改装、元箱根港に海賊船の厨房を模したカフェを新たに開業するなど、国内外から多くの旅行者が訪れる箱根観光の質の向上に継続的に取り組んでいる。