この路地の先は遊郭手毬花
この句は、樋口一葉記念館(東京都台東区)の近くの往時の情緒漂う細い路地の光景を詠んだものです 。その路地の先はかつて吉原遊郭に通じていましたが今ではひっそりとしています。
初夏の遊郭の片隅に咲く白い手毬花は、無邪気な手毬遊びの連想に繋がり、樋口一葉の『たけくらべ』の主人公・美登利の幼い姿が重なって見えます。
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