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府中市は蓮の名所、修景池に立つ大賀博士、今年の咲き具合はいかがですか

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少し遅かったのかも知れない。編集部で翌月の花記事を書こうとなって、7月の花は蓮に決めた。上野公園の不忍池の大群生は何度も見ていて素晴らしく、知っていたけど、他に蓮の名所を知らない。検索すると府中市郷土の森公園があって行ってみた。

 よく調べずに訪れたから、入館料300円を払って「府中市郷土の森博物館」に入ってしまった。園内に池が2つあって、このどちらかが蓮の名所なんだろうと思い込んでいた。

やすらぎ池の蓮

 園内はアジサイ祭の最中で、アジサイの一種で白いアナベルと、こちらも白いヤマボウシの花が目を引いた。館内展示も見ごたえがあって、いい施設だったけど、肝心の蓮は今一つだった。

 池の1つはじゃぶじゃぶ池のような遊び場だった。もう1つ、細いひょうたん型のやすらぎ池には蓮なのか水連なのかが少し咲いていたけど、東京の蓮の名所と呼ぶには物足りなかった。

シャワーヘッドの方が多そう

 博物館員に尋ねると、「それなら修景池ですね。今年は花が早かったけど、今朝、同僚がまだ咲いているって言っていました。もう夕方だから閉じちゃっていると思いますけど」と教えてくれた。

修景池は博物館を出て道路を渡った府中市郷土の森公園にあった。こちらは無料の公園だった。池は区画整理されていて、30種ほどの花蓮が植えられている。地下茎を食用として栽培する蓮と区別して観賞用の蓮は花蓮と呼ぶようだ。

大賀蓮の区画には水面が広がっていた

池を半周ほどすると大賀一郎の銅像が立っていた。古代蓮や大賀蓮のことは聞いたことがあったけど、今、この池に来で案内文を読むまで、古代蓮を甦らせた植物学者の大賀博士が府中市に住んでいたことを知らなかった。

1945年から亡くなる1965年までこの地に住み、市内各所に蓮を分根していたそうだ。府中が蓮の名所であるわけだ。大賀博士は泥炭地から掘り出された2000年以上前の蓮の種子を、1952年に発芽、開花させ古代蓮、大賀蓮として世界に知られることになった。

大賀博士の銅像の近くには大賀蓮の区画が

銅像から一番近い池の一角には「大賀蓮」が植えられているはずだけど、花どころか茎や葉も少なく、水面が広がっていた。

それでも池のあちらこちらに花蓮はいくつも咲いていた。割合で言うと、花が散った後のシャワーヘッドのように見える花托(かたく)の方が多かったかも知れない。

夕方だからか、花は両手を合わせて膨らませたように閉じていた。思えば、この状態がいつも見ていた花蓮だった。閉じている状態の方が花蓮らしいと感じている。

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