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新会長に近藤幸二副会長・名誉会長に二階俊博会長、ANTAが第61回通常総会を開催

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全国旅行業協会(ANTA、5341会員)は6月25日、2025年度第61回定時総会を東京都千代田区の都市センターホテルで開いた。24年度の事業・決算が報告されるほか、25年度の事業計画・予算が承認された。また、任期満了に伴う役員改選を行い、新会長に近藤幸二副会長(全観トラベルネットワーク、岡山県倉敷市)が就任し、二階俊博会長は名誉会長に就いた。

総会の冒頭、二階新名誉会長は「会長職にはバブル経済崩壊後の1992年に就任したが、33年を経て観光産業は国の重要な基幹産業へと成長、発展した」と観光業界に携わる人たちへ謝意を述べた。今後に向けては、「観光産業は平和の中にのみ存在する平和産業。世の中を観光という光で照らし、人々の悲しみや苦しみを希望に変える崇高な業務を担っている。その誇りと自信を胸に、互いを励まし合い、切磋琢磨しながらともにまい進していきたい」と話した。

二階新名誉会長
二階新名誉会長

来賓として、観光庁の秡川直也長官の代理として、観光庁の平嶋隆司次長が登壇。観光庁の推進施策として、①地方を中心としたインバウンド誘客②持続可能な観光地域づくり③国際交流の拡大を―を挙げ、「施策の実現には、地域を知る旅行会社の役割が重要となる」と、さらなる連携による、魅力ある旅行商品の造成、販売に期待を寄せた。

観光庁の平嶋隆司次長
観光庁の平嶋次長

新会長に就任した近藤氏は、観光産業が自動車産業に次ぐ産業へと発展していることを示しながら、「業界が大きく伸びる中、旅行業の存在が薄くなっていることには危機感を覚える。協会会員の英知を出して乗り越えていかねばならない」とさらなる協力を呼びかけた。

近藤新会長
近藤新会長

役員改選では、二階名誉会長、近藤新会長を選任するほか、副会長の選任も実施。新たな副会長として、村山吉三郎東京都支部長、吉村実大阪府支部長、松嶋洋熊本県支部長が承認された。駒井輝男副会長、北敏一副会長は、年齢規定により退任した。近藤新会長は、「総会で多くの役員が代わるが、新しい風が吹く」と期待を示した。

2024 年度は国内旅行業務取扱管理試験を実施し、受験申込者数が1万3316人、受験者数が1万943人、合格者数が3660人だった。研修事業では、24年5月に全国8都市で実施し、受講申し込み者数が285人、終了者数が231人だった。このほか、25年1月18日に「第19回 国内観光活性化フォーラム in 東京」を東京・有明で開くほか、24年5月31日の「2024日台観光サミット in 高雄」などに出席し、観光相互交流のさらなる発展に向けて意見交換などを行った。

2025年度は、旅行業務取扱管理者試験を9~10月に1万3000人を対象として実施するほか、旅行業務従事者の知識および能力のレベルアップなどを目的とした研修、社員指導などを行う。国内旅行の振興および新たな旅行ニーズへの対応としては、27年2月に国内旅行のさらなる需要拡大をはかることを目的に、第20回国内観光活性化フォーラムを奈良県奈良市で開催するほか、行政や運輸機関、宿泊施設、観光関連団体などとの連携強化、着地型旅行をはじめとしたテーマ別観光およびユニバーサルツーリズムなどの推進、自然災害などによる被災地に対する観光振興の応援活動、ツアー登山などの安全の確保と業務の適正な運営の促進に取り組む。このほか、近隣アジア諸国との友好交流事業など国際観光交流事業を推進する。

総会後に開かれた懇親会には、国会議員や観光関係者などが登壇。会場に駆け付けた小池百合子東京都知事は、「全身全霊で旅行業界の発展に努め、尽力された二階会長には、長年お世話になった。近藤新会長ともしっかり連携していく」と新体制に期待を寄せるほか、来場者に向けては「コロナ禍の厳しい中を経て、観光業が国を再建するという大きな柱に復活し、さらに磨きをかけている皆さまに心から敬意を表する」と語った。

東京都の小池知事
東京都の小池知事

新役員(五十音順)※敬称略

・会長:近藤幸二

・副会長:松嶋洋▽村山吉三郎▽吉村実

・専務理事:菅井雅昭

・常任理事:荒井賢治▽後口昌賢▽桶屋諭喜▽鎌田光浩▽菊池洋▽小松信行▽柴岡正幸▽中島昭人▽西岡宏之▽三好和夫

・理事:有川英樹▽梶陽介▽北川宏▽田中幸一▽積田朋子▽玄東實▽三浦雅生▽三橋滋子

・監事:佐藤達雄▽武者聡▽吉田正博

取材 ツーリズムメディアサービス編集部

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