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世界を跨ぐサイクリングツアー(その1)カナダと香港の場合

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今回は、日本とカナダと香港のサイクリングツアーについて、2回に分けてお話をさせていただきたいと思います。

大自然を満喫~カナディアンツアー~

インフォメーションセンターの様子

筆者は、2016年にカナダに視察訪問をしました。数々のアクティビティを現地で情報を仕入れ、オプショナルツアーに参加しました。そして、バンフに行った際に自転車をレンタルして、カナディアンロッキーのごく一部ルートを散策しました。

自転車ルートは、現地のインフォメーションセンターを訪問してMAPも手に入れました。

ヘルメットもセットに(筆者)

また、自転車は、いわゆるクロスバイクと呼ばれるものです。そのため、特に服装は気にすることなく、靴もスニーカーで気軽に乗れるのが特徴です。なお、このレンタルは、ヘルメットもセットになっています。

ルートは、バンフを発着点として「LAKE MINNEWANKA」を一周するルートを体験いたしました。
しばらくして、バンフの街中を出ると、自動車道路とほぼ平行した自転車専用道路があります。それは、幹線ルートとして、ずっと続いていました。

豊富な沿道のサービス機能

遭遇した野生の鹿たち

途中には、小ぶりの家かと思うような作りのトイレ(バイオマスを活用して環境に配慮された清潔なもの)が何か所かありました。また、そこにはごみ箱も併設されています。これは、野生の鹿や熊などの動物が中を荒らさないような仕組みが施されていました。

そして、サイクリング途中では、実際に野生の鹿にも遭遇しました。これらの施設を作る資金は、徴収した国立公園の入園料金から賄われるということです。

延々と続く、サイクリングロード

自転車のショートトリップは、実際に体験してわかったのが、ペースをまず個人に合わせられる。ナイスビューポイントでは立ち止まって景観を楽しめる。風を感じて自転車専用道路で安心して走行ができるということです。

すなわち、車や電車では味わえない経験でした。

実際にヒアリングしてみると

ツアーの途中、偶然、アメリカの旅行会社オースティントラベルの自転車旅行の一行と出会いました。7人ほどのツーリングメンバーに、運よく取材することができました。

AUSTIN TRAVEL(HP:https://austinadventures.com/

クロスバイクがレンタルされている

このツアーの構成は、案内役の先導者と後続車と参加者が一体となって移動します。そして、後続車は、参加者の荷物を預かり、自転車に不具合があった際の代用車も搭載しています。そのため、参加者の体調での不具合に速やかに対応し、安心を確保できます。また、ツーリングは、アメリカンロッキーからカナディアンロッキーを一週間かけて縦走をして、自然を楽しむ内容とのことでした。

一方、途中食事の施設がないルートでは後続車が先回りをして、休憩ポイントで簡単な食事を提供したり、眺めの良いポイントでは、テーブルやいすを用意し、カフェレストの場所を用意しておくサービスを提供します。

手に入れたロードマップ

このように、安心してストレスなく快適なサイクリングツアーを、豊かな自然の中でロッキー山脈の縦走を目指す目的のために、工夫されていることを知りました。

そして、参加者の参加動機は、「日常生活を離れての非日常体験を味わいたい」 「スタートするまで見ず知らずのメンバー達とゴールに向かって、一週間ほど同様の体験をすることにより、仲間になれる。チームビルド体験が楽しい」との内容でした。

スキー人口より多い~香港ツアー~

さて、次は、香港でのサイクルツアー事情です。こちらは、香港でのアウトドア専門の「Tonichi Travel」を取材した時の引用となります。

香港のサイクリスト人口は、80,000人と言われます。その数は、スキー人口よりも多いです。香港以外で人気のサイクルコースは、ヨーロッパです。しかし、日本も「しまなみ海道」「白馬周辺」「北海道」が人気です。 特に北海道となると10日間コースとなります。

バイクの種類は、やはり乗りやすいクロスバイクとなります。カナダと同様に、安全第一でチームとして協力を愉しむ目的があるとのことです。また、先導者とサポートカーを付け、荷物はサポートカーに積み込むのが原則です。そして、景色を楽しみ、風を肌で感じ、速さを競わない「エンジョイサイクリング」がベースとなります。

食や文化に触れることも

楽しみは、ほかにも、地元の人とのつながりや食・文化に触れたいことをあげています。メジャーでなく、地域の小さな町の良さをみつけ、自分オリジナルの発見としてSNSを通じて香港の友人に紹介し、自慢する特徴があります。いずれにしても、車や電車の移動では味わえない地域の景観や文化、人々との交流に重きをおくツアーです。

このように、安心・安全な環境を担保しつつ、大自然の中でアドベンチャー的な要素を残して楽しむ観光旅行の枠を越えた新しいジャンルの取り組みであると感心し、ぜひ日本でも、さまざまな地域で実践されたら良いと思いました。

次回は、日本の琵琶湖サイクリング一周ツアー(ビワイチ)に参加して、レポートします。

これまでの寄稿は、こちらから(https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=4866

寄稿者 梅阪雅雄 合同会社GO-ON 代表

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