HISは、夏休み期間(7月19日~8月31日)出発分の旅行予約状況をまとめた「2025年夏休み旅行予約動向」を発表した。海外旅行、国内旅行ともに好調に推移し、いずれも前年を上回る結果となった。
海外旅行の予約者数は前年比108.2%となり、平均単価も204,300円と前年比107.0%と上昇した。商品構成比では「航空券」が59.0%、「ツアー」が41.0%で、ツアーの比率が前年よりやや増加している。
人気の出発日はお盆期間前の8月9、10日で、家族旅行の需要が高く、「子ども連れ」が44.9%を占めた。
海外旅行の渡航先トップは、前年同様「ソウル」「台北」「ホノルル」の順。なかでも「ホノルル」は前年比120.3%と大きく伸長した。為替レートの安定や、ANAの大型機「FLYING HONU」の成田路線でのダブルデイリー化、JALによる成田・関西・名古屋の各路線増便などがあるとみられる。

そのほか、「グアム」はティーウェイ航空の関西線再開の影響で関空発の予約が前年比208.2%と急増し、10位の「ダナン」はベトナム航空やベトジェットエアの増便・チャーター便就航が後押しした。
急上昇ランキングでは、ビザ免除が実現した「上海」が前年比249.2%で1位。次いで、オリンピック開催翌年の反動増が見られた「パリ」(187.7%)、「バルセロナ」(149.0%)などが上位に入った。エジプトの「カイロ」も大エジプト博物館の話題などにより158.0%の増加を記録した。

国内旅行も前年比107.6%と堅調に推移し、平均単価は前年比104.1%の95,000円。航空券の価格上昇が影響し、1位の「沖縄県」は107,800円(前年比105.0%)となり、全体の単価を押し上げた。出発日は7月27日が最も多く、海外と異なりお盆を避けた週末や月曜の出発が人気を集めている。
旅行先別では「沖縄県」が前年に続き1位で、7月末の大型テーマパーク開業への期待も高い。「大阪府」は大阪・関西万博の影響で前年比192.9%と急伸した。
予約時期については、5月の予約が全体の32.7%を占めて最多となり、前年より予約が早まった。