高齢者が運転する車の事故が減りません。ついに、先日私も高齢者が運転する車(軽自動車)に、事故が起きそうになってしまいました。
私が通勤時に運転するスクーターに対し、後方確認をせずバックで急に路側から飛び出して来たので、さすがにどうすることも出来なくなったという場面でした。高齢者が引き起こす昨今の交通事故は、概ね悲惨な事故になりがちなので、一時はどうなるものかと思ったところでした。
とはいえ、移動手段が徐々に限られてくる高齢者にとって、思いのままとなる移動手段として最後まで残るのがやはり車です。特に地方など公共交通機関が限られていると、車の運転が死活問題になっています。単に運転免許証の返納を年齢とともに高齢者へ求めてしまうのは、代替する移動手段が示せない今の社会だと残酷な対応ですらあります。
高齢者を対象にした運転の講習も始まっていますが、正直「甘め」な講習なのも否めません。講習の受講が継続出来るまでと考える方も多いようですが、やはりご自身で予め運転の「卒業」を設定するか、身近な方が同乗された際に、率直なアドバイスを差し上げるのが最善でしょうか。また、車の自動運転もより身近になりそうな情勢ですが、広く伝播するにはまだ時間も掛かりそうです。
高齢者にとって、車の運転の卒業は「終活の第一歩」と仰る方もいました。言い方を変えれば、車の存在がシニアとしてのライフプランをより深く考えるきっかけになる、そんな社会づくりが急がれています。
寄稿者 猪股透人(いのまた・はやと)シーキューブ㈱ https://c-cube.life/