東北地方を代表する夏祭りのシーズンがまもなく到来する。青森、秋田、岩手、山形、宮城の主要都市では、8月上旬にかけて大型の伝統行事が日を追って開催され、5つの祭りを「梯子(はしご)」する夏の旅も可能となっている。
先陣を切るのは、岩手県盛岡市で8月1日から4日まで開かれる「盛岡さんさ踊り」。太鼓の音とともに市民が輪になって踊る光景は、世界一の和太鼓パレードとしても知られ、街を熱気で包み込む。
続いて青森市の「青森ねぶた祭」が2日から7日まで開催され、威風堂々とした武者絵の灯籠が夜の市街地を練り歩く。跳ね踊る「ハネト」たちのかけ声が響く中、最終日にはねぶたの海上運行と花火大会がフィナーレを飾る。
秋田市では3日から6日にかけて「秋田竿燈まつり」が行われる。約280本もの提灯を吊るした「竿燈」が、差し手たちの妙技によって夜空に浮かび上がる。昼は技を競う妙技会、夜は大通りでの本番演技が行われる。
山形市では5日から7日にかけて「山形花笠まつり」が開かれ、艶やかな笠を手にした踊り手たちが「ヤッショ、マカショ」の掛け声とともに市街を進む。
締めくくりとなるのは、仙台市の「仙台七夕まつり」。6日から8日までの3日間、市中心部のアーケード街をはじめとする各所に豪華な吹き流しの飾りが掲げられ、訪れる人々の目を楽しませる。5日の前夜には花火大会も予定されており、華やかさが一層高まる。
いずれの祭りも開催地が新幹線で結ばれており、日程を調整すれば5つすべてを巡る「祭りリレー」もできる。