この句は、ある秋の朝父の表札をようやく下ろしたという心の動きを詠んだものです。父の死後、表札だけがそのまま残りました。どこかで「まだ下ろせない」と思っていた気持ちがありました。ある澄みわたる秋の朝、突然その清らかさに背中を押され表札を下ろしました。その時感じたのは喪失の痛みではなく父への感謝の感情だったと思います。澄んだ秋の空と、静かに人生の節目を受け入れる心の両方を句に込めてみました。

この句は、ある秋の朝父の表札をようやく下ろしたという心の動きを詠んだものです。父の死後、表札だけがそのまま残りました。どこかで「まだ下ろせない」と思っていた気持ちがありました。ある澄みわたる秋の朝、突然その清らかさに背中を押され表札を下ろしました。その時感じたのは喪失の痛みではなく父への感謝の感情だったと思います。澄んだ秋の空と、静かに人生の節目を受け入れる心の両方を句に込めてみました。